パイプドビッツ(3831 東証一部)
事業コンセプトはビッグデータの有効活用を目指す「情報資産の銀行」
中期経営計画2017 では次世代IT ベンダーを目指す
業種:情報・通信業
アナリスト:馬目俊一郎
◆ 事業コンセプトは情報資産の銀行
・パイプドビッツ(以下、同社)は顧客から預かった営業情報や社内管理情 報などのビッグデータを顧客のマーケティングに活用するCRM サービス を提供しているほか、アフィリエイト広告やファッションに特化したe コマー スサイトを運営している。
・同社のビジネスモデルは、定額課金型のストックビジネスと考えられ、継 続利用されている有効アカウント数が重要な業績指標と推察される。
◆ 14 年2 月期決算は実質72.5%営業増益
・14/2 期から連結決算へ移行したが、実質的には売上高が前期比12.6% 増の25.1 億円、営業利益は同72.5%増の5.6 億円であった。新サービス の立ち上がりには課題を残すものの、収益基盤のスパイラルが業績を牽 引した。
◆ 中期経営計画2017 では次世代IT ベンダーを目指す
・同社は17/2 期を最終年度とする中期経営計画2017 を公表した。これは 新規事業育成やM&A 戦略などで次世代IT ベンダーを目指し、最終年 度の数値目標は、売上高92.0 億円、営業利益28.0 億円を掲げている。
◆ 15 年2 月期の会社計画は23.9%営業増益の見通し
・中期経営計画を踏まえた15/2 期の会社計画は売上高が前期比27.1% 増の32.0 億円、営業利益は同23.9%増の7.0 億円を見込んでいる。スパ イラルの伸長に加え、買収したテレマーケティング運営のアズベイス社が 寄与する見込みである。
・証券リサーチセンターは不確実性の高いM&Aによる業績への貢献を業 績予想には反映せず、現在の事業ポートフォリオを前提に15/2 期は売 上高が前期比40.1%増の35.2 億円、営業利益は同28.9%増の7.2 億円 を見込む。