ウォーターダイレクト(2588 東証二部)
14 年3 月期決算は増収増益となるが会員獲得ペースがやや鈍化
光通信との資本・業務提携による販売力強化で成長を加速する方針
業種:食料品
アナリスト:柴田郁夫
◆ 富士山の天然水を宅配するサービスを展開
・ウォーターダイレクト(以下、同社)は富士山麓から採水した天然水をボ トリングし、宅配するサービスに特化した事業を展開している。
・成長する宅配水業界において、同社は後発ながら家電量販店等にお ける店頭でのデモ販により会員数を拡大して高成長を実現してきた。
◆ 14 年3 月期決算は増収増益
・14/3 期決算は、売上高8,772 百万円(前期比21.9%増)、営業利益467 百万円(同4.8%増)と増収増益であった。
・会員数拡大が増収に寄与したものの、2 月の大雪の影響により当セン ター並びに会社予想の売上高には未達となった。加えて、利益面でも、 想定を上回る物流コストの上昇等が営業利益率の低下を招いた。
◆ 15 年3 月期は連結移行に伴い増収ながら減益を見込む
・連結決算に移行する15/3 期について同社は、売上高10,000 百万円 (前期単体比14.0%増)、営業利益450 百万円(同3.6%減)と増収なが ら減益を予想している。光通信との合弁会社設立により、販売力の強 化を図るものの、初期投資の影響で減益となる見込みである。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、売上高10,300 百万円 (前期単体比17.4%増)、営業利益470 百万円(同0.6%増)と同社予想 を上回る水準を見込んでいる。足元の会員数の伸び率に鈍化傾向が 見られるが、同社予想は保守的な水準と判断している。
◆ 中期業績予想
・当センターでは、15/3 期の業績予想を踏まえ、前回レポート(13 年12 月発行)の中期業績予想も減額修正した。17/3 期までの成長率は売上 高が年率20.1%、営業利益が同24.4%を予想する。
・15/3 期の業績予想を起点として全体的な水準を引き下げたものの、 16/3 期の売上成長率に対する見方に大きな変化はない。また、利益面 でも、売上成長に伴って営業利益率は徐々に回復すると想定した。