キューブシステム(2335 東証一部)

2014/06/06

金融、流通、通信業界向けに強みを持つ独立系の中堅システムインテグレータ
オムニチャネルやマイナンバー制対応案件参入等で持続的成長目指す

業種:情報・通信業
アナリスト:松尾十作

◆ 独立系の中堅システムインテグレータ
・キューブシステム(以下、同社)は、流通、通信、金融、製造業界などの 大手企業を中心とした顧客基盤を持つ独立系の中堅システムインテグレ ータである。
・野村総合研究所、富士通、イオン、みずほフィナンシャルグループ等の 企業グループが主要取引先である。

◆ 14 年3 月期決算は11%営業増益に留まる
・14/3 期決算は売上高が前期比21.4%増と大幅に伸長したものの、不採 算案件が発生したため、営業増益率は10.5%に留まった。
・業種別売上高では、金融業向けが大型物件の受注等により前期比 36.2%増、流通業向けが同18.4%増と好調であったが、通信業向けは同 8.4%減であった。その他業種向けは教育事業会社向け案件の獲得によ り同21.8%増であった。

◆ 15 年3 月期は26%営業増益へ
・15/3 期について同社は、前期比7.0%増収、26.3%営業増益を予想して いる。業種別売上高では、金融業向け同6.6%増、流通業向け同8.0%増、 通信業向け同3.0%増、その他業種向け同8.6%増を見込んでいる。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、同社の業績予想は概ね 妥当と考えている。14/3 期に赤字案件の発生で低下した売上総利益率 が回復し、15/3 期の営業利益は大幅に伸長すると予想した。

◆ 投資に際しての留意点
・同社は目標とする配当性向は明示していないが、30%程度を最低ライン と意識しているようである。15/3 期の1 株当たり配当金について同社は、 記念配を落とす一方で普通配を増配して22 円を継続するとしている。当 センターも22 円配が続くと予想する。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。