ジェイグループホールディングス(3063 東証マザーズ)

2014/05/16

14 年2 月期は積極的な店舗数拡大により大幅な増収となるが営業損失を計上
人材確保等による先行投資負担に加え、コスト管理面の失策が利益を圧迫

業種:小売業
アナリスト:柴田郁夫

◆ 名古屋を地盤に和食居酒屋を直営展開
・ジェイグループホールディングス(以下、同社)は、名古屋を地盤に「芋 蔵」、「ほっこり」など、居酒屋業態を主力として44 業態101 店舗(FC7 店舗を除く)を展開している(14/2 期末現在)。
・積極的な店舗数拡大と飲食事業を軸とした事業領域の拡充により売上 成長を加速する一方で、課題となっているコスト管理の強化を図るため、 本部管理への転換等による構造改革に着手した。

◆ 14 年2 月期決算は大幅増収ながら営業損失を計上
・14/2 期決算は、売上高11,419 百万円(前期比14.6%増)、営業損失 63 百万円(前期は68 百万円の利益)と増収ながら営業赤字となった。
・積極的な店舗数拡大により飲食事業の売上高が大きく伸長する一方、 成長に向けた人材確保や新規出店の前倒し等の先行投資負担に加 え、個店主義によるコスト管理の甘さが利益を圧迫した。

◆ 15 年2 月期は増収増益を見込む
・15/2 期について、同社は売上高9,583 百万円(前期比2.9%増)、営業 利益472 百万円(同22.4%増)を予想している。既存店の巻き返しと新 規出店により増収増益を図る計画である。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、既存店売上高を同社 計画よりも保守的に想定し、売上高9,450 百万円(前期比1.4%増)、営 業利益450 百万円(同16.6%増)を予想する。

◆ 15 年2 月期は増収増益を見込む
・15/2 期について、同社は売上高13,500 百万円(前期比18.2%増)、営 業利益220 百万円を予想している。前期出店分の通年寄与の他、新規 出店及びM&A による上乗せにより大幅な増収を見込んでいる。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、14/2 期実績等を勘案 し、同社の売上高予想は達成可能と判断したが、利益予想に関しては 先行投資負担の継続から同社予想よりも若干保守的な水準とした。

◆ 中期業績予想
・当センターでは、14/2 期実績や15/2 期予想を踏まえ、前回レポート(13 年11 月発行)の中期業績予想を修正するとともに、新たに17/2 期予想 を策定した。17/2 期までの売上高成長率は年率11.8%と予想する。
・15/2 期における期末店舗数の想定が前回予想を上回ったことから、 15/2 期以降の売上高予想を全体的に引き上げた。一方、営業利益率 は15/2 期予想の水準を起点として緩やかな上昇を見込んでいる。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。