ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス (3657 東証一部)
ゲームソフトのデバッグ、ネット看視やユーザーサポートの受託専業最大手
グローバル化やEC 対応で、15 年1 月期も上場来最高益を連続更新へ
業種:情報・通信業
アナリスト:高坂茂樹
◆ 事業内容
・ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス(以下、同社)は、ゲームソ フトのデバッグを行うポールトゥウィン、ネットの看視やユーザーサポート 等を行うピットクルーを中心とする企業グループの統括会社である。
・ゲーム会社のグローバル化に対応し、欧米及びインドで活動するデバッ グ会社を買収した。デバッグ・検証事業(以下、デバッグ事業)の海外売 上比率は2 割弱である。
◆ 14 年1 月期実績
・14/1 期決算は、前期比27.7%増収、16.8%営業増益であった。売上高、 利益ともに期初予想を上回ったが、売上高営業利益率は15.5%と前期 比1.4%ポイント低下した。
・デバッグ事業はアミューズメント機器やモバイルゲーム向けを中心に前 期比29.0%増収となり、ネット看視事業も同21.3%増収を達成した。利益 率の低下は、事業構成の変化とのれん償却額の増加に起因している。
◆ 15 年1 月期予想
・15/1 期について同社は、前期比7.8%増収を見込むが、人員拡充や賃 金上昇による人件費負担増が利益を圧迫し、営業利益は同1.8%増、経 常利益は為替差益の消滅により同4.5%減と見込んでいる。
・証券リサーチセンターでは、国内デバッグ事業における人材投資計画が 14/1 期と同様に予算を消化しきれないと想定し、前期比11.9%営業増益、 4.8%経常増益と予想する。
◆ 投資に際しての留意点
・同社の対TOPIX相対株価は、13 年にネット選挙をテーマにして急騰し、 選挙後に反落した。また上場来3 年連続で決算発表後に株価が反落し た経緯があるので、留意しておきたい。