フォトクリエイト(6075 東証マザーズ)
業種:サービス業
アナリスト:柴田郁夫
1.会社概要
・フォトクリエイト(以下、同社)は、スポーツイベント等の写真を撮影しネット で販売するインターネット写真サービス事業の他、結婚式場や写真館へ 写真販売システムを提供するフォトクラウド事業も展開している。
・プロの撮影した思い出の写真をネット上で簡単に購入できる利便性等が、 利用者の支持を受けて業績を拡大してきた。
2.財務面の分析
・13/6 期決算は、各事業が順調に伸長したことで増収増益となった。スポ ーツイベントが好調であったことや、写真館との提携により園・学校向け を強化したことなどが業績拡大に貢献した。
・14/6 期業績について、証券リサーチセンター(以下、当センター)では増 収減益を見込み、同社の予想と比べ利益面でやや保守的な水準として いる。好調なフォトクラウド事業が増収に寄与するものの、足元で原価率 の上昇が見られることなどから、上期の天候不良によるイベント中止の影 響を下期では挽回できないと判断したことが主因である。
3.非財務面の分析
・同社の価値創造の源泉は、ITを活用した革新的な事業モデルにより新 たな需要を生み出したことや、業務効率化を実現したところにある。
・幅広いイベントを手掛けることによるスケールメリットやノウハウの蓄積、事 業パートナーの囲い込み等が事業モデルを支えている。
4.経営戦略
・同社の成長戦略は、主力のインターネット写真サービス事業の着実な成 長と海外展開、フォトクラウド事業による成長の加速を図ることである。
・ストック型ビジネスであるフォトクラウド事業の強化は、スケールメリットの 追求と収益基盤の安定を図るところに狙いがある。
5.アナリストの評価
・当センターでは16/6 期までの成長率について、売上高は年率16.2%、 営業利益は同26.2%を見込んでいる。
・利用者や提携先(写真館等)の便益を高めるフォトクラウド事業 の順調な拡大が、同社の成長を牽引することを想定した。