ダブル・スコープ(6619 東証マザーズ)

2013/09/27

リチウムイオン二次電池用部材のセパレータを韓国で製造し世界で販売
スマートフォン等民生電機市場開拓に注力、14 年12 月期以降の回復に期待

業種:電気機器
アナリスト:高坂茂樹

◆事業内容
・ダブル・スコープ(以下、同社)は、リチウムイオン二次電池の主要部材で あるセパレータを開発、製造、販売している。製造拠点は韓国にあり、外 資に対する税制優遇措置等を得ており、コスト競争力に優れる。
・現在の主な販売先は中国のリチウムイオン電池メーカーである。独自製 法による高い生産性や品質、コスト競争力を武器に日本、韓国、米国の バッテリーメーカーとの取引拡大に注力している。

◆ 13 年12 月期第2 四半期実績
・13/12 期第2 四半期決算は、前年同期比37%減収、営業損失291 百万 円(前年同期は577 百万円の黒字)と厳しい決算になった。要因は販売 数量の減少、それに伴う在庫調整の実施等である。
・中国の大手電池メーカー、天津力神電池との取引が始まった。一方、 12/12 期に破綻した米国新興電池メーカーとの取引はまだ回復していな い。日本、韓国の大手電池メーカーとの交渉も難航している。

◆13 年12 月期の業績予想
・13/12 期について同社は、売上高2,481 百万円、営業損失337 百万円を 見込んでいる。上期に比べ下期は増収、赤字幅縮小と予想している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、中国景気の不透明感や 韓国ウォン高の進展を懸念し、会社予想をやや下回る業績を予想する。

◆ 中期業績見通し
・大手電池メーカーからの受注獲得が現実的になってきたことは、同社製 品の品質や価格競争力が維持されている証左とみられる。当センターは 中期業績見通しを下方修正したが、14/12 期以降、再び成長路線に回帰 するものと予想する。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。