フジコー(2405 東証マザーズ)
建設系廃棄物処理事業から食品リサイクル、売電事業に展開
焼却設備改修を終え収益性が回復、新規発電施設による成長力回復に意欲的
業種:サービス業
アナリスト:高坂茂樹
◆事業内容
・フジコー(以下、同社)は、住宅建築現場で発生する木屑等の建設系廃 棄物や、小売業、倉庫、食品工場等から排出される食品系廃棄物の 中間処理業務を営んでいる。
・食品廃棄物からの再生飼料生産、木屑等を可燃性ガス化して発電する 売電事業等、川下に幅広く事業を展開している。
◆ 13 年6 月期実績
・対前期比19%増収、営業利益2.8 倍、経常利益9.1 倍。建設系リサイク ル事業の高伸長により、売上高は過去最高値を更新した。
・取引先業種の多様化により、廃棄物の平均受入単価が約1 割上昇、発 電施設の稼働率も上昇した。12/6 期に焼却施設改修のため行った廃棄 物受入制限の解除による反動増の側面もあるが、好調な決算であった。
◆14 年6 月期の同社予想
・14/6 期について同社は4%増収、営業利益8%増、経常利益17%増を見 込んでいる。経常利益は過去最高値を更新する見込みである。
・建設系リサイクル事業は焼却及び発電施設の定修実施年のため数量的 に伸びないが、売電単価の上昇が見込まれる。食品系リサイクル事業は 再生飼料化の伸長が見込まれる。
・証券リサーチセンターでは、建設業界の景況回復を考慮し、売上高、利 益ともに同社予想を上回る水準を予想する。
◆ 中期見通し
・設備能力の制約から、主力の建設系リサイクルの中期成長率は売上高、 セグメント利益ともに年率約3%とみている。同社が温める新規発電施設 構想の早期実行が急務と考える。