ソケッツ(3634 東証マザーズ)

2013/09/13

自社による音楽サービス事業立ち上げの負担重く14/3 期減益へ
中期見通しとして16/3 期売上高40 億円超、営業利益8 億円超を標榜

業種:情報・通信業
アナリスト:松尾十作

◆ 楽曲検索が主力
・ソケッツ(以下、同社)は、同社が開発及び展開するメディア関連情報 を体系的に網羅した特徴的なデータベースを活用し、スマートフォンや パソコンを中心に、音楽、書籍、映像のメディア検索サービス、情報お すすめ(レコメンド)サービスなどを提供している。
・13 年6 月から自社で開発した音楽サービス事業「LIFE’s radio」を開始 した。楽曲を提供してもらうレーベル会社との協業で、利用者はスマー トフォンを介して無料(機能制限版)もしくは月額350 円でサービスを利 用できる。
・同社はカルチュア・コンビニエンス・クラブ(以下、CCC)と資本業務提 携した。CCC が保有するマーケティングデータベースでの協業を推進 する予定となっている。当センターでは新たなサービス品目の提供の 糸口になるものと考えているものの、速やかな売上高へのプラス影響は 限定的とみている。

◆ 16 年3 月期に売上高40 億円超、営業利益8 億円超を掲げる
・14/3 期は、新規の音楽サービス事業開始による、プロモーション費用を はじめとする初期費用負担により、営業利益半減の見通し。
・同社は16/3 期のサービスの利用者数(UU 数)が13/3 期実績688 万人 に対して14/3 期1,000 万人、16/3 期には2,000 万人を標榜している。 UU 数に起因するサービスの売上高構成比は13/3 期10%に対して 16/3 期には70%を見込むことにより、サービスメニューの増加と相まっ て16/3 期に売上高40 億円超、営業利益8 億円超を掲げている。

◆現株価水準は割高
・類似企業として、ネオス(3627 東証一部)、日本エンタープライズ(4829 東証二部)とバリュエーション指標の比較をした。今期予想基準PER や前期実績基準PBR で高い水準にあり、同社の株価バリュエーション は、同業他社と比較すると割高と思われる。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。