ウォーターダイレクト(2588 東証マザーズ)

2013/09/06

業種:食料品
アナリスト:柴田郁夫

1.会社概要
・ウォーターダイレクト(以下、同社)は、富士山麓から採水した天然水をボ トリングし、宅配するサービスに特化した事業を展開している。PET 樹脂 製の収縮ボトルを採用し顧客宅からボトルを回収しないワンウェイ方式に 特徴がある。
・成長する宅配水業界において、同社は後発ながら家電量販店等におけ る店頭でのデモ販により顧客数を拡大して高成長を実現している。13/3 期末現在の顧客数は約16.5 万人(OEM供給先の顧客を含めると約20.5 万人)である。

2.財務面の分析
・顧客基盤の拡大により増収増益を継続してきた。13/3 期も自社顧客数の 順調な積み上げと大型OEM の受注により大幅な増収増益となった。
・14/3 期についても、同社は大幅な増収増益を見込んでいるが、証券リサ ーチセンター(以下、当センター)では、同社の第1 四半期決算の状況 等をふまえて同社予想の達成は可能と判断している

3.非財務面の分析
・同社の知的資本は、開発から製造、販売、顧客へのアフターサービスま でを自己完結するビジネスモデルへのこだわりの中で蓄積され、それぞ れが一体となった価値創造を可能としている。

4.経営戦略
・同社の戦略のポイントは、パラソル方式(無料でインフラを提供して月額 料金で回収する収益モデル)と呼ばれる販促手法で顧客を囲い込んで きたことと、集客力に長けた販売チャネルを確保したことに集約できる。
・今後の戦略課題は、OEM を含めた顧客基盤の拡大や既存顧客に対す るクロスセルなど新たな収益ドライバーの確保にあると考えられる。

5.アナリストの評価
・当センターでは、16/3 期までの成長率として、売上高が年率25.7%、営 業利益は同47.5%を予想している。
・中期的には、国内市場の未開拓エリアへのデモ販拡大とOEMの受注が 同社の成長を牽引するものと考えられる。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。