クオール(3034 東証一部)

2013/08/02

大手調剤薬局チェーンの一角
日常生活圏への調剤薬局出店と非調剤事業を強化

業種:小売業
アナリスト:馬目俊一郎

◆ 日常生活圏への調剤薬局出店と非調剤事業を強化
・クオール(以下、同社)は大手調剤薬局チェーンの一角で、13/3 期末時 点で関東を地盤に直営店437 店舗、FC 店1 店舗を展開している。非調 剤事業としてSMO 事業や薬剤師派遣、出版関連などを運営するほか、 13/3 期はCSO 事業の買収で事業領域を拡大させた。

◆ 13 年3 月期はM&A 効果で増収だがコスト増で二桁営業減益
・13/3 期は売上高が前期比16.0%増の767.8 億円、営業利益は同15.0% 減の28.1 億円。調剤薬局と非調剤事業のM&A で売上高は二桁増収と なるも、医薬品卸との薬剤仕入価格交渉が難航したほか、M&A による 先行投資的な人件費増加などで二桁の営業減益となった。

◆ 14 年3 月期の会社予想は増収効果で営業増益の見通し
・14/3 期について、会社は売上高1,000.0 億円(前期比30.2%増)、営業 利益35.0 億円(同24.4%増)を見込んでいる。前下期に買収したCSO 事業の通年寄与に加え、保険薬局事業もコンビニ併設店舗の積極出店 と13 年4 月に買収した調剤薬局チェーンであるアルファームの貢献で営 業増益を目指す方針である。

◆ 証券リサーチセンターは業績予想を修正
・証券リサーチセンターは、13/3 期の状況から前回レポートの業績予想を 修正し、14/3 期予想は売上高1,040.0 億円→1,010.0 億円(前期比 31.5%増)、営業利益56.0 億円→33.5 億円(同19.1%増)に減額した。 売上面ではコンビニ併設店の14/3 期末予想店舗数を80 店舗と前回予 想から20 店舗減少させ、利益面では保険薬局事業における売上総利 益率の悪化を見込んだためである。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。