パイプドビッツ(3831 東証マザーズ)
事業コンセプトは顧客企業の情報資産を有効に活用する「情報資産の銀行」
ソフト提供からプラットフォーム構築にも進出
業種:情報・通信業
アナリスト:馬目俊一郎
◆コア技術をベースに各業界のプラットフォーム提供を開始
・同社の事業コンセプトは「情報資産の銀行」。顧客企業からデータを預か り、独自開発システムのスパイラルをコア技術にCRM などのマーケティ ング支援を提供。
・同社はスパイラルをベースにサービスラインナップを拡充させ、これまで の個別顧客へのソフトウェア提供から今後は各業界の業務効率化を主 眼にしたプラットフォーム提供に踏み込み、ターゲット層の拡大と深耕で 持続的な成長を狙う。
◆13 年2 月期決算は有効アカウント数の積み上げが寄与
・13 年2 月期決算は売上高が前期比25.0%増の22.3 億円、営業利益は 同43.7%増の3.2 億円。コアサービスのスパイラルを中心に、有効アカウ ント数の積み上げが増益に寄与。有効アカウント数は、サービスライン拡 充やスパイラルプレースの有料課金スタートもあり、12/2 期末3,067 件か ら13/2 期末5,101 件へ大幅増。
◆14 年2 月期の会社予想は営業利益の実質倍増を目指す
・14/2 期はArchiSymphony 運営会社の子会社化による連結決算移行で 前期比較ができないなか、会社予想は売上高30.0 億円、営業利益7.0 億円、当期純利益4.2 億円と、13/2 期に比べ営業利益は実質倍増の見 通し。
・当センターの14/2 期業績予想は前回レポートを継続。有効アカウント数 の積み上げで実質増収営業増益を見込むものの、上記会社予想に対し ては保守的な見通しに留める。
◆現在の株価水準は成長期待先行で短期的な揺り戻しに留意
・現在の株価は当センターの14/2 期予想PER で76.6 倍、17/2 期予想 PER でも37.9 倍の水準。現状では利益成長への期待先行で株価が押し 上げられ、短期的な株価バリュエーションは過大評価と考えられる。
・同社の妥当株価バリュエーションをPER20 倍~25 倍と仮定。これに当セ ンターの17/2 期予想EPS85.9 円を当てはめると、中期的な適正株価水 準は1,700 円~2,200 円のレンジが想定される。現在の株価はこのレンジ に対する上方乖離が大きいため、短期的な揺り戻しに留意する必要が 有ろう。