鉄人化計画(2404 東証マザーズ)
カラオケルーム中堅ながら、独自コンテンツと接客スキル向上で多様なユーザー層の
囲い込みを推進
業種:サービス業
アナリスト:馬目俊一郎
◆カラオケ店運営中堅で独自コンテンツに強み
・同社はカラオケルームの運営を主力に、フルサービス型珈琲ショップや 複合カフェなどのアミューズメント施設を展開するほか、モバイル会員向 けにカラオケや着メロ・着うた配信などを行う。
・中期的にはカラオケ店の首都圏出店と、ボーカロイドやアニメなどの独自 コンテンツを充実させ、競合との差別化でユーザー層の拡大と囲い込み を強化する方針。海外展開は台湾で日本食レストランを運営するほか、 韓国とグアムでカラオケ店の出店準備を進めている。
◆第2 四半期決算はカラオケ既存店苦戦で営業減益
・13 年8 月期第2 四半期連結決算は売上高が前年同期比7.9%増の49.2 億円となるも、営業利益は同39.2%減の1.8 億円。カラオケ店の新規出 店寄与で増収を確保するも、利益面では既存店苦戦による原価率悪化 が響いた。
◆会社側は13 年8 月期予想を減額修正
・カラオケ既存店の苦戦から同社は13/8 期連結業績予想を減額修正。カ ラオケ店の既存店苦戦から下期は新規出店を絞り込み、ユーザー層拡 大に向けたコンテンツ拡充に加え、サービスや快適性などの接客スキル 向上を目指し、韓国とグアムでカラオケ店進出を進める方針。
・当センターでは同社の出店計画の見直しと、接客スキル向上に向けた 人件費増等を想定し、前回レポートの中長期業績予想を見直した。
◆中長期的な適正株価水準は97,000 円~129,000 円を想定
・現在の株価バリュエーションには予想PER で割安感が感じられないもの の、新興市場平均の今期予想PER24.3 倍と比べると、フェアバリューの 範囲内とも考えられる。また、同社の予想配当利回りは、配当性向50% を超える積極的な株主還元策を背景に直近で3.4%の水準に達しており、 これは長期保有に適した水準と推察される。
・同社の妥当株価バリュエーションをPER15 倍~20 倍と仮定し、これに当 センターの16/8 期予想EPS6,464.3 円を当てはめると、中長期的な適正 株価水準は97,000 円~129,000 円のレンジが想定される。