ダイナック(2675 東証二部)

2013/04/12

業種:小売業
アナリスト:柴田郁夫

1.会社の概要
・「響」「鳥どり」「パパミラノ」等、多業態の飲食店を展開するサントリーグル ープ企業。約40 業態の直営飲食店の他、全国のゴルフ場など各種レジ ャー施設のレストラン受託も手掛ける。
・ブランド力のある業態を生み出してきた業態開発力や本格志向の料理と 接客サービスが同社の強み。

2.財務面の分析
・同社の業績は、2007 年9 月期以降、景気後退の影響から下降線を辿っ てきたものの、前12 年12 月期より回復の兆しを見せる。
・今13 年12 月期も受託事業の伸びや店舗運営の効率化等により増収増 益を予想する。

3.非財務面の分析
・同社の知的資本は、サントリーグループ外食事業の中核を担う役社員の 高い意識づけのもと、長年培ってきた経験とノウハウ、こだわり続けてきた 本格志向の料理と接客サービスの質の高さ、倶楽部ダイナックを中心と したロイヤリティの高い顧客基盤等によって形成される。

4.経営戦略の分析
・同社の特徴である多業態展開は、消費者ニーズを幅広く捉えることがで きる反面、効率性ではマイナス要因となる可能性もある。同社は、業態集 約や店舗運営の効率化を進めて収益力を強化する方針。
・一方、受託事業を今後の成長エンジンとする戦略には肯定的な評価。 安定的な業績貢献が期待できるうえ、同社の強みや実績が十分に生か せる領域と考えられる。

5.アナリストの評価
・当センターでは、15 年12 月期までの年平均成長率として売上高3.2% 増、営業利益30.6%増を予想。 ・現在の株価は割安感に乏しい水準。中長期的な株価水準は1,100 円~ 1,400 円のレンジを想定。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。