ユナイテッド(2497 東証マザーズ)
スマートフォンに特化した広告及びメディア事業を展開
先進的な広告プラットフォームサービスと多様なアプリ開発により収益力向上目指す
業種:サービス業
アナリスト:高坂茂樹
◆DAC グループでスマートフォン向け事業を展開
・2012 年3 月にデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)及び博 報堂DY ホールディングスの連結子会社となり、同年末に当該グループ 傘下のスパイアと合併。商号をモーションビートからユナイテッドに変更。
・スマートフォン用広告の効率化システムRTB(リアルタイムビッディング) に適応するプラットフォームを広告主、媒体社の双方に提供。広告運用 サービス、広告枠を提供する自社メディアとの一体運営で収益拡大を狙 う。
◆今期は先行投資重く赤字見込みだが、顧客基盤の拡充は進展
・会社側の今期業績予想はスパイアとの合併前のベースで売上高40 億 円(前期比23%減)、営業損失60 百万円(同赤字転落)。フィーチャーフ ォン向け広告の減少をスマートフォン向け広告等で補えず、新規事業へ の先行投資も嵩んで厳しい決算となる見通しである。
・証券リサーチセンターでは、会社側の予想は概ね妥当と判断。旧スパイ アの今期業績への貢献も不透明。しかし、来期以降は、新しいスマートフ ォン向け広告配信システムに適応するプラットフォームの顧客へ浸透や、 それに連なる旧スパイアの事業の貢献により、収益の回復が見込まれる。
◆プラットフォーム事業の伸長や合併効果を見極めたい・今期業績見通しは厳しく、合併効果も不透明なので、同社の株価バリュ エーションへのコメントは差し控える。
・博報堂・DAC グループ入り、合併効果、スマートフォン向け広告配信プ ラットフォームの浸透など、今後の同社の収益拡大を期待させる材料に は事欠かない。合併後の収益構造や今期第4 四半期会計期間の動向を 見極めた後、適正株価に言及したい。