プレステージ・インターナショナル(4290 東証二部)
2013/03/15
業種:サービス業
アナリスト:松尾十作
1.会社の概要
・企業のノンコアビジネスのアウトソーシング需要を取り込み、急成長してき たBPO 専業企業。ニッチ市場で顧客企業のニーズを解決するソリューシ ョン型ビジネスモデル。
・顧客企業のエンドユーザー向けにロードアシスト、海外旅行時の事故受 付サービス、カスタマーコンタクトサービス、クレジットカードの発行業務、 プロパティアシストなど、幅広い各種サービスを提供。グローバルへの事 業展開にも意欲的。
2.財務面の分析
・前2012 年3 月期まで12 年連続増収。一方、収益は先行投資や一部事 業の分離などにより横ばいと踊り場を迎えている。来14 年3 月期以降は、 拠点増設効果などで増収・増益基調が見込まれる。収益性・効率性は高 水準、安全性・規模もバランスが取れている。
3.非財務面の分析
・ビジネスモデルはソリューション型であり、知的資本は、長年の組織的及 び人的な専門的ノウハウ・システムの蓄積、業界トップクラスである実績と 知名度、社内研修教育制度により形成されていると考えられる。
4.経営戦略の分析
・事業の選択と集中により、ノウハウの活かせる得意分野に特化し、差別 化戦略による非価格競争を基本とする。今後も、グローバル展開、顧客 数の拡大、拠点の新設、成長分野へのシフト、業務の多角化により、事 業を拡大する戦略である。
5.アナリストの評価
・中長期的には、事業のアウトソーシング需要の増加が見込める。同社が
新たなビジネスモデルを推進し、成長分野へのシフト・業務の多角化を
進める一方、インフラ設備の能力増強で、需要増を取り込む見通しから
中期的な年平均利益成長率を約5〜10%と予想。
一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。