クロス・マーケティング(3629 東証マザーズ)

2013/03/08

インターネット調査大手の一角でスマートフォン向けソリューションビジネスを強化

業種:情報・通信業
アナリスト:馬目 俊一郎

◆ インターネット調査を基軸にスマートフォンビジネスを強化
・同社はインターネットによる市場調査を主力事業に、スマートフォン向け サイト構築などを行う。事業セグメントはインターネット市場調査等の「リサ ーチ事業」と、スマートフォン向けサイト構築や運営等の「IT ソリューション 事業」から成る。
・リサーチ事業の成長ドライバーは、リピート需要や顧客の深掘りでクロス セル/アップセルが見込まれる「直接販売」チャネル。他方、IT ソリューシ ョン事業は管理・運用受託件数積み上げによるストック型ビジネスの「保 守運用」で安定収益を確保。

◆ 12 年12 月期決算は計画以上の営業利益を確保
・12 年12 月期決算は売上高が前期比23.1%増の54.4 億円、営業利益 は同27.3%増の5.5 億円。これは会社計画(売上高55.0 億円、営業利 益5.2 億円)に対し、大口顧客のグループ戦略影響で売上高は未達とな るも、営業利益はプロダクトミックスの改善で超過達成となった。

◆ 当センターでは中長期の営業利益予想を増額修正
・13 年12 月期の会社計画は売上高が前期比16.0%増の63.2 億円、営 業利益は同26.6%増の7.0 億円を見込む。リサーチ事業は既存顧客と のリレーションを強化するほか、西日本エリアの顧客開拓を推進。IT ソリ ューション事業は新規顧客開拓強化に加え、他社との連携や開発力強 化でサービスラインナップ拡充を目指す。
・当センターでは中長期の営業利益予想を増額修正した。この背景は直 接販売のプロダクトミックス改善が主因。これを基に、当センターの13 年 12 月期予想は売上高が前期比18.1%増の64.3 億円、営業利益は同 33.4%増の7.4 億円を見込む。

◆ 中長期的な適正株価水準は1,900 円~2,600 円を想定
・同業他社との比較から同社の妥当バリュエーション水準をPER13 倍~18 倍程度と仮定。現在の株価水準は短期的にフェアバリューの範囲内と考 えられるものの、当センターの16 年12 月期予想EPS145.2 円を上記妥 当バリュエーションに当てはめると、中長期的な適正株価は1,900 円~ 2,600 円のレンジが想定される。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。