GCC経営™分析レポート:株式会社ベガコーポレーション(東証グロース 証券コード:3542)
GCC経営™分析よる4.0倍のアップサイドの可能性

2023/03/06

ベーシック ・ レポート
ジェイ・フェニックス・リサーチ(株)
柏尾陽介

ECの可能性を無限大に:ECを通じて生活者のLTV向上に貢献
㈱ベガコーポレーション(以下、「ベガ」)は売上は170億円ほどで家具・インテリア業界全体ではまだ小さいが、今や当たり前となったECでの家具・インテリアの購入を2004年の創業時から開始した先見の明を持つ。ベガが画期的なのは単にモノを届けるEC業者や家具の製造業者ではなく、生活者のニーズを探求し、ニーズに合致する最適な家具をマッチングする点だ。ニーズに合うものがなければ自ら製品やサービスを創出し、生活者のLTV向上の貢献につながる、ECの可能性の拡大に挑戦し続けている。

4.3兆円市場での拡大を狙いつつ、損益面での安定性も確保
家具・インテリア分野、EC化率は関連市場を含めても10%程度と拡大の余地はまだまだ
大きい。シェア拡大のために、他社ブランド販売、卸売、リアル店の強化などの施策で、集客力、品揃え力を強化し、ECへの送客へと顧客接点の拡大に取り組む。これらの取り組みでオンライン/オフラインのチャンネル複線化による顧客利便性も向上する。
一方で、自社製品の製造は顧客ニーズに応える面では有利だが、円安の状況で損益面で
苦しんだ。成⾧の余地は大きいだけに機会を逃さぬようアクセルを踏み続けたい思いはあったものの、浮城社⾧は巣ごもり需要の反動の反省から、成⾧を取れるだけとる姿勢から損益を確保する姿勢に経営方針を変化させた。これにより社内・社外ステークホルダーにとって単なる成⾧企業ではなく、安心も得られる企業へと変貌が期待される。

最大アップサイド4.0倍、為替125円の試算では5.7倍
株主価値をGCC経営™のフレームワークにより「超過利潤法(「巻末資料2」参照)」で
試算した。結果として、価値創造プロセスの概念が実装・実現する前提で、10年分の成⾧価値を織り込めば、株主価値は255億円。これは現状の時価総額の約4.0倍と推計された(本文「インベストメントサマリー」参照)。なお、為替レートは130~135円が10年続く前提を用いている¹。仮に120~125円に為替レートになれば、株主価値は364億円現状の時価総額の5.7倍と試算される。

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TIW/ANALYST NET
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