メディア工房(3815 東証マザーズ)
今期予想業績は会社予想を増額修正。App ストアの売上高が増勢、今年8月から課金開始となったLINE 向け売上高の拡大傾向を評価。増配続こう。
業種:情報・通信業
アナリスト:松尾 十作
◆ 主力事業は占いコンテンツの制作・配信
・主力事業はコンテンツ事業であり、占い、ペット、美容などの情報コンテンツを制作し、PC 及び携帯電話向けに配信。
・前2012年8月期連結決算だが、売上高・営業利益・経常利益は、過去最高を3期連続で更新と好調だったものの、会社予想及び、会社予想より慎重にみた当センター予想をやや下回る結果だった。
・前期より新たに参入した携帯電話向け新コンテンツであるソーシャルゲームが不人気で、結果として原価率上昇を誘引し、営業利益以下の収益伸び悩みにつながった。
◆ 携帯電話販売事業より撤退
・携帯販売事業は不採算であることから、前期初より事業撤退を模索し店舗閉鎖を図ってきた。今般、当該事業をアルファグループ子会社に譲渡する契約を交わした。したがって、13年8月期第2四半期会計期間以降、当該事業による利益圧迫はないこととなる。
◆ 今期予想を増額修正
・今13年8月期予想は、会社⇒当センター、単位:億円で、売上高24⇒ 25、営業利益6.40⇒6.87、経常利益6.40⇒6.87、純利益3.68⇒3.91。20代前後を取り込むマーケティング手法ならびにコストは不透明だが、NTT ドコモ向け売上高が順調に伸長していること、Appストアの売上高が増勢であること、今年8月から課金開始となったLINE 向け売上高が拡大傾向にあること、などを評価。
◆ 中期見通しを慎重な姿勢に修正
・前回レポートの携帯電話事業は、売上高が漸減、収益均衡とみていたが、今回は事業譲渡で来期以降は売上高・収益ともゼロ。経営の屋台骨であるコンテンツ事業は、前回のモバイル向け2桁増収、PC向け横ばい予想を、今回はモバイル・PC向けとも微増予想とした。
◆ 株価は割安圏にあろう
・今期予想PERで占いコンテンツトップのザッパラスとの比較、また市場全体からでも割安感がある。当センターの16年8月期業績予想に基づく予想PERは6.2倍、予想配当利回りは4.9%であり、携帯電話向けコンテンツでは数少ない増収増益銘柄。同社の中期的な成長性を鑑み、適正PER を6~8倍と仮定すると、今後2~3年でみた想定株価は49,500~66,000円と考えられる。