スターティア(3393 東証マザーズ)
中堅・中小企業にOA・IT 関連の機器・サービスをワンストップで提供。
電子書籍関連ソフトや各種ストック型ビジネスが伸長し、最高更新続く。
業種:卸売業
アナリスト:高坂 茂樹
◆ ストック型・フロー型ともに順調に収益が拡大
・2013/3 期・第2 四半期の業績(累計)は、売上高3,090 百万円(前年同期比35%増)、営業利益276 百万円(同210%増)、当期純利益167 百万円(同192%増)。期初計画に比べ売上高で12%、営業利益で113%超過達成する好決算となった。
・当該決算期は、既存従業員の2 割に相当する新卒採用による人件費の増加などの減益要因があった。しかし、注力しているストック型ビジネスの基盤が厚みを増し、安定収益化してきたこと、フロー型のウェブページ制作やネットワーク機器販売等が好調だったこと等により、これを吸収した。
◆ 通期会社計画は上振れると予想
・今期会社計画は期初公表値が据え置かれた。期初計画になかった横浜支店や中国子会社の新設などの先行投資を前倒しで実行するため、利益面を保守的に見積もっている模様だ。
・証券リサーチセンターでは、第2 四半期までの好調さが持続し、売上高は64 億円(前期比26%増、会社計画は6,039 百万円)に達すると予想。営業利益650 百万円(同42%増、6 億円)、純利益330 百万円(同18%増、3 億円)と予想する。従来の当センター予想(同順で62 億円、620 百万円、310 百万円)を若干増額修正する。
◆ 中期的な観点での適正株価は2,170~2,480 円と想定
・同社の株価は、スマートフォンやタブレットPC 等のデバイスの新製品発表やアマゾン社の電子書籍リーダー国内発売等のニュースと共に高まる電子書籍関連銘柄への期待により、直近3 カ月で約5 割上昇した。
・証券リサーチセンターの前回レポート(6 月20 日)では、中期適正株価は 1,400~1,700 円(15/3 期予想EPS に基づくPER14~16 倍)と指摘した。直近株価の今期会社予想EPS に基づくPER は32 倍で、電子書籍販売のパピレス(同22 倍)をはじめ同業他社に比べ、割高に見える。
・当センターの想定する中期利益成長力(2016/3 期営業利益を前期実績で除した複利伸び率)は36%と高く、過去3 年の同24%より加速する見込みである。類似会社よりも高い成長性は十分に評価されるべきであろう。
・前項の成長性に鑑みて、中期的な観点で16/3 期予想EPS を基準に算定した同社の適正株価は2,170~2,480 円(PER は14~16 倍)となった。