1stホールディングス(3644 東証二部)
2012/11/13
業種:情報・通信業
アナリスト:高坂 茂樹
1.会社の概要
・帳票出力用ミドルウェアや意思決定のための情報分析・チャート生成アプリ等の業務用パッケージソフトベンダー。システムインテグレータと提携し、エンドユーザーを開拓している。
2.財務面の分析
・ROE、売上高営業利益率共に30%超と高収益。
・会社予想では2013/2期に人員拡充などの先行投資で利益成長が踊り場を迎えるが、中期的には15/3期に向け年率15%の利益成長を想定。
3.非財務面の分析
・革新的なパッケージを開発し長期間に亘り回収するビジネスを選択。本質的なニーズの把握と独自技術の開発で他社の追随を許さぬ知的資産を保有。これがニッチ市場ながらトップブランドの確立に寄与している。
4.経営戦略の分析
・既存製品の収益力を維持しつつ、クラウド対応やグローバル化で成長を図る戦略を選択。セールスフォースドットコムとの資本提携、ビッグデータ対応等を進めている。グループ経営基盤の強化にも注力。
5.アナリストの評価
・クラウド対応、グローバル化等の中期戦略が奏功するには時間が必要と見られるが、中期成長性は高いと判断。
・バリュエーションは類似会社に比べ予想PERや配当利回りからみて割安と考えられる。同社の適正株価は、証券リサーチセンターの14/2期及び 15/2期予想EPS にPER14倍を乗じた1,100~1,300円と判断した。
一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。