クリエイト・レストランツ・ホールディングス(3387 東証マザーズ)
レストランやフードコートを運営し、マルチブランド・マルチロケーション戦略に特色
業種:小売業
アナリスト:馬目 俊一郎
◆ マルチブランド・マルチロケーション戦略を推進
・同社は国内外でファミリー層をターゲットにしたレストランやフードコートを運営。店舗業態は和食・洋食・中華のほか、エスニックやカフェなど多様で、12年2月期末の店舗ブランド数は117ブランド。このマルチブランド戦略で出店する地域特性や顧客属性、家主の要望など、多様化したニーズに対応可能。
・出店戦略はショッピングセンターや駅ビルなどへの出店を基本としたマルチロケーション戦略。なかでも集客力に長けた商業施設やランドマークは一定の来店客が見込まれるうえ、施設内という限られた空間のため、路面店に比べると競合状況が緩和される。
◆ 第2四半期決算は新規出店効果で2桁営業増益
・2013年2月期第2四半期決算は売上高が前年同期比6.5%増の187.4億円、営業利益は同11.5%増の17.4億円。新規出店効果で増収を確保。利益面では一部食材価格の上昇を仕入れ合理化で吸収したうえ、店舗人員の効率的配置で経費を削減。
◆ 通期計画に変更なし
・第2 四半期決算が概ね会社計画の想定内で推移したことから、同社は 2013年2月期計画を据え置き、当センターも前回レポート(12年5月発行)の業績予想を継続。
◆ 12年9月に大幅な資本政策を実施
・2012年9月、親会社だった三菱商事の持つ全629万株(当時発行済株式の41.1%)を買い付け、このうち479万株(同31.3%)を同月に消却、残り150万株は自己株式として保有。これは東証一部または二部への市場替えを意識したもので、中期的には市場変更に伴い、自己株式の売り出しによる資本調達も想定される。なお、同社は株式消却に伴い13年2月期の配当計画を28円から48円に引き上げた。
◆ 中長期的な適正株価水準は2,300円~2,800円を想定
・同社の妥当PER 水準を10倍~12倍程度と仮定すると、当センターの 2016年2月期予想EPS236.0円に基づく中長期的な適正株価水準は、 2,300円~2,800円のレンジが想定される。なお、この適正株価水準は株式消却により前回レポート(1,400円~1,670円)を修正したもの。