ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス(3657 東証マザーズ)

2012/09/20

ゲームソフト等のデバッグとインターネット・サイト看視を手掛ける専業事業者。 2013年1月期は大幅増収・増益へ。海外展開を加速し持続的成長を目指す。

業種:情報・通信業
アナリスト:高坂 茂樹

◆ ゲームソフト等のデバッグ・ネット看視のアウトソーシングで先行
・コンピュータゲームソフト等のデバッグ作業等を受託するポールトゥウィン、インターネット・サイトへの不正侵入や投稿看視、ユーザーサポート等の業務を営むピットクルーを中心とする企業グループの統括会社。

・2013/1期に入り、1)欧州拠点でローカライズ業務の受注を開始、2)米国に2カ所目の拠点を開設、3)米・英・印の3カ国に跨り事業展開するe4e Inc.のデバッグ事業部門を買収契約締結等、海外展開を加速している。

◆ 2013/1期は大幅増収増益へ、中期成長力は2 割台と予想
・2013/1期・第2四半期累計期間は売上高5,028百万円(前年同期比 32%増)、営業利益857百万円(同63%増)、純利益450百万円(同51% 増)。パチンコ・スロット、スマートフォン用アプリ等のデバッグ業務が牽引した。

・2013/1期(通期)会社予想は、売上高10,875百万円(前期比30%増)、営業利益1,816百万円(同42%増)、純利益976百万円(同50%増)。デバッグ事業の好調持続、海外事業の貢献等が主な増益要因。証券リサーチセンターでは、会社予想の超過達成は十分可能と考える。

・同社は、3カ年の中期計画も上方修正した。2015/1期売上高は14,451百万円、営業利益2,577百万円、純利益1,607百万円。2012/1期-15/1期の3年平均成長率は、売上高年率20%、営業利益同26%となる。

◆高い中期成長力を考慮すれば、直近予想PER には割安
・同社の株価が類似会社に比べ予想PER 等から見て低位にあるのは、同業者の収益性が低いネット看視事業の併営によるディスカウントと推察される。ただ当該事業は、ユーザーサポート、広告審査、システム看視等、従来と異なる業務が増加しており、同社の収益成長に貢献する事業に変容しつつあると考えられる。

・証券リサーチセンターでは同社の中期成長力を評価し、妥当なPER を12~14倍と想定。当センターの14/1期予想EPS305.5円、15/1期同392.4円から、中期的な適正株価は3,660~5,490円と算定する。。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。