FM 今週のポイント(10月30日)
*想定をはるかに上回る上昇力を見せ付けている日経平均株価。 16営業日連騰の記録を作り、27日には 22,000円大台を超えています( 21,000円大台を超えた 10月 13日から、わずか 11日で大台替わり)。上昇持続の原動力は世界的な景気回復と、米国のマイルドな金融政策変換観測です。そして、日本独自の要因を敢えて挙げるとすれば、衆院選での自民党圧勝による、日本政治の安定感でしょう。安倍政権の強化安定により強固な日米関係継続は、北朝鮮有事においてさえも日本経済・マーケットに大きな安心感を齎すものと思われます。足元、発表されている国内企業の業績も堅調そのものです(日経新聞によると、3月決算の上場企業 1,587 社は上期の営業利 益が 8.2%増、年間では 6.2%増と過去最高の水準を計画している。 4 ~ 9月期決算を発表した企業を含め、 10月に入って全体の 1割強にあたる 212社が営業利益を見直した。例年と比べ上方修正は前倒しになっており、8割の企業が上方修正。全体の利益額は約2,400億円増)。ドル円相場も比較的円安方向で安定していることから、通期の EPS増加率 は 10%程度が見込め、日経平均株価ベースで考えると PER16倍で23,000 円を超える計算になります。米国株式市場の堅調さが持続すれば比較的早期に日経平均株価 23,000円大台突破を見ることができそうです。仮に1996年 6月のバブル崩壊後の戻り高値 22,666円を超えるとすれば、日本株式市場が新たなステージに入ったことになります。
*さて、今週の展望ですが、基本的には上昇相場が続くと考えます。景況感が良い中で米国金融政策のマイルドな転換観測は持続し、米国株の堅調さは継続する可能性が高いと思われるからです。 一時、次期 FRB総裁にテーラー氏との観測もありましたが、再度、ハト派のパウエル氏の指名が濃厚になり(米紙報道)、過度な引き締め観測は後退する見込みです。気になる足元の景況感は11月3日の米雇用統計、ISM 製造業景況感指数で確認する事になります。ただし、短期的に急上昇していることに加え、冷静に考えれば高値警戒感が台頭する水準であることは間違いなく、利益確定売りは増加するものと思われます。また、トランプ大統領のアジア歴訪が近づき、再度、北朝鮮情勢に対する懸念が大きくなることも想定されます。好業績期待が実現する中でも、すでに過度な期待から上昇している銘柄には短期的には新規の買いニーズがありません。業績発表による出尽くし売りも続出するものと思われ、今後の銘柄選択は非常にデリケートな場面を迎えます。個々の銘柄の現状までの上昇相場の中でのコンディションを見極めてポートフォリオを組み直す必要があります。特に、蚊帳の外状態の中小型株の活用がパフォーマン スに大きく影響を与える場面であると認識しています。
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