今週の注目レポート (4月10日)

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄を3銘柄ピックアップします。

 

●ヤマハ発動機(7272)【 1→ 1 】
「船外機、欧米二輪が堅調、インドネシアは新モデルに期待したい」
15/12期1Qの営業利益は前年同期比54%増の340億円となったと見る。主に船外機及び欧米二輪車販売台数増による粗利の増、対米ドルでの円安効果、コストダウン効果で開発費や償却費の増、販管費の増などを吸収したと見る。指標面も依然割安(15/12 期TIW予想PER12.6倍など)から投資評価は「1」を継続。
予想ROE:15.7% PBR:2.3倍、来期予想PER:10.1倍、来期予想EPS成長率:25% Fモデルによる理論株価:3457円
(4月9日 by 高田悟)

●マルカキカイ(7594)【 1→ 1 】
「1Qは大幅営業増益、スタートは順調」
1Qは売上高が前年同期比9%増の119億円、営業利益が同38%増の5.6億円となった。主力の産業機械部門が主要自動車業界向け好調、地域別では中国減速、インドネシアでの大口案件剥落影響を国内及び北米での販売好調で補った、などにより2桁営業増益となり、建設機械部門がクレーンや中古建機販売増、レンタル堅調などにより大幅営業増益となった、などから大幅営業増益。
予想ROE:9.6% PBR:1.0倍、来期予想PER:7.2倍、来期予想EPS成長率:34% Fモデルによる理論株価:4540円
(4月10日 by 高田悟)

●ニトリホールディングス(9843)【 2+→2+ 】
「家具不振も出店で増収維持、ホームファッション重視戦略は妥当と見る」 15/2期通期(14/2/21-15/2/20)業績は、売上高が4,172億円(前期比+8%)、営業利益が663億円(同+5%)の増収増益。ホームファッションは好調であったのに対し、家具売上が落ち込んだ。同時に人件費上昇に伴う販管費増で、営業利益以下の利益率が低下した。16/2期において同社は、SPAモデルとしての事業を更に洗練させると同時に、出店を加速する。また、外部環境の改善に期待しているとのこと。
予想ROE:12.4% PBR:3.3倍、来期予想PER:21.3倍、来期予想EPS成長率:12% Fモデルによる理論株価:5706円
(4月10日 by 糸井正和)

 

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期 予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出 しております。

こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、 さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。 ※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、 レポート発行時に算出した値です。
※「アナリスト・インプレッション」に関する説明はこちらをご覧下さい。

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。