ビジュアル・プロセッシング・ジャパン(334A)ストック型の収益構造と国内外の需要拡大を背景に利益成長へ
自社開発のDAM/PIM ソフト「CIERTO」を販売
ストック型の収益構造と国内外の需要拡大を背景に利益成長へ
業種:情報・通信業
アナリスト:村木雄一
◆ 自社開発のDAM/PIM ソフト「CIERTO」を販売
ビジュアル・プロセッシング・ジャパン(以下、同社)は、自社開発のDAM注1/PIM注2ソフト「CIERTO(シェルト)」注3を企業や公共機関等に販売するITサービス会社である。
主力製品の「CIERTO DAM」は、顧客のさまざまな部署に散在している写真や映像、説明文などの各種データを一元管理するソフトである。顧客は、「CIERTO DAM」の導入によって、広告や商品カタログ、会社案内など、コンテンツ制作の生産性を向上させることができる(図表1)。
「CIERTO DAM」と、「CIERTO DAM」に商品情報管理の機能を付加する「CIERTO PIM」の販売で、24/12期売上高の約9割を占めている。このほか、「CIERTO DAM」の機能を拡充するための他社製品「APROOVE WM」、「WoodWing Studio」の仕入販売を行っている(図表2)。販売は直接販売と代理店販売の二つのルートがあるが、直接販売によるものがほとんどである。
◆ サービス区分別売上
同社のサービス区分別売上高は、クラウド、オンプレミス、保守、開発、その他の5つで構成されている(図表3)。
(1)クラウド
クラウドタイプは、顧客が「CIERTO」等を導入する際に、サーバー等のインフラの購入や整備を自ら行うことなく、月額利用料を支払うことによって「CIERTO」等が利用可能となる形態である。契約期間は当初は1年間であり、以降3カ月毎の更新となる。
売上高には、月額利用料のほかに、導入時に一括で受け取る初期技術料が含まれる。月額利用料は、ID数やサーバー容量、利用するオプション機能に応じて変動する。
なお、「CIERTO」の24/12期末における累計ライセンス数は247件注4で、その導入形態別の割合はおよそ8割がクラウドタイプ、2割が後述するオンプレミスタイプとなっている。
(2)オンプレミス
オンプレミスタイプは、顧客が「CIERTO」等を導入する際に「CIERTO」等のライセンスを一括払いで購入し、顧客側のシステムに搭載することで「CIERTO」等が利用可能となる形態である注5。
売上高には、ライセンス料のほかに、初期技術料が含まれる。ライセンス料は、ID数やサーバー容量、利用するオプション機能に応じて変動する。
(3)保守
顧客が「CIERTO」等を導入する際に追加開発したシステムの保守サポート料と、「CIERTO」等をオンプレミスタイプで導入した場合のライセンス保守料が売上高として計上される。
(4)開発
顧客が「CIERTO」等を導入する際に、顧客が持つ既存システムと連携する目的などで行われるシステムの追加開発(カスタマイズ)の売上高である。顧客への引渡時に一括して売上高が計上される。なお、追加開発されるシステムの設計、開発は同社自身で行っている。
(5)その他
顧客が「CIERTO」等を導入する際に、付随して販売したハードやソフトの売上高であり、顧客への引渡時に一括して売上高が計上される。
