三機サービス<6044 > トータルメンテナンス事業の売上拡大と収益性の改善で利益成長を目指す

2016/10/07

大型空調機器の保守と外食・小売店舗や施設のトータルメンテナンスを手掛ける
トータルメンテナンス事業の売上拡大と収益性の改善で利益成長を目指す

業種:サービス業
アナリスト:大間知淳

1.会社概要
・三機サービス(以下、同社)は、パナソニックグループ製の大型空調機器 の保守(空調機器メンテナンス事業)と、外食・小売店舗や各種施設等で 使用される、空調、厨房、給排水、電気などの各種設備の一括保守(トー タルメンテナンス事業)を兼営する独立系のサービス企業である。

2.財務面の分析
・10/5 期の単体決算と 16/5 期の連結決算を比較すると、両事業の着実な 成長を背景に、売上高は年平均 9.0%増、経常利益は同 15.0%増と順調 に拡大した。
・他社との比較では、規模は小さいものの、収益性と成長性の財務指標は 魅力的な水準にある。

3.非財務面の分析
・同社の知的資本の源泉は、両事業のメンテナンスや修理に関する知識 とノウハウを持つ豊富な技術者と膨大なデータにある。

4.経営戦略の分析
・新卒採用の拡充と研修体制の強化によって、トータルメンテナンス事業 の国内での売上拡大と収益性の改善を図ることが成長戦略の柱である。
・現在展開する中国に加え、検討中であるアジアの他国への進出によっ て、中長期的な成長を目指している。

5.アナリストの評価
・証券リサーチセンターでは、大型案件が通期で寄与するトータルメンテ ナンス事業をけん引役に、17/5 期は 20%前後の営業増益を、18/5 期と 19/5 期は両事業共に堅調な業績が続くと想定し、年率 10%前後の営業 増益を予想している。
・トータルメンテナンス事業については、国内では売上拡大と緩やかな収益 性の改善が期待できるものの、事業性から、アジア展開においても開始当 初は売上貢献よりも費用負担が重いと想定されるため、向こう 3 期におけ る売上高営業利益率の向上は小幅にとどまると予想している。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。