今週の注目レポート (10月16日)

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。

 

●トランザクション(7818)【 1→2+ 】
「15/8期は値上の影響から大幅減益、16/8期は慎重な会社計画」
15/8期は、円安に伴う製品値上によって売上高が鈍化、製品評価損・廃棄損の計上(売上原価に48百万円、特別損失に135百万円)、ゴーウェルの株式取得費用の計上(約30百万円)、電子タバコ事業への先行投資(約20百万円)などから、特に利益面で計画(売上高10,914百万円、営業利益781百万円、当期利益493百万円)を大きく下回った。
予想ROE:13.0% PBR:2.0倍、来期予想PER:12.0倍、来期予想EPS成長率:16%
Fモデルによる理論株価:523円 (10月13日by藤根靖晃)

●マルカキカイ(7594)【 1→2+ 】
「中国向け悪化、東南アジア需要回復の遅れから会社計画未達に予想を修正」
15/11期3Q累計(12-8月)の営業利益は前年同期比10%増の16.4億円となった。主力の産業機械販売が中国向け苦戦も、国内、米州で自動車業界向けに堅調に推移し、タイやマレーシアで部品販売事業が伸長したことなどによる粗利の増で、営業力強化に伴う建機部門での人件費増を吸収し増益。
予想ROE:9.2% PBR:0.9倍、来期予想PER:8.1倍、来期予想EPS成長率:14%
Fモデルによる理論株価:4165円 (10月13日by高田悟)

●フロイント産業(6312)【 1→1 】
「16/2期2Qはほぼ計画水準の着地、開発費の増加から販管費増加」
16/2期2Q業績は、売上高7,697百万円(前年同期比+4.4%)、営業利益198百万円(同+96.8%)、経常利益252百万円(同+78.8%)、当期利益123百万円(同+242.4%)であった。会社計画(売上高7,000百万円、営業利益250百万円、経常利益260百万円)に対して利益面でやや届かなかったが、錠剤印刷機の第二世代開発に向けた研究開発費が膨らんだことが要因と考えられる。
予想ROE:6.9% PBR:1.0倍、来期予想PER:11.5倍、来期予想EPS成長率:18%
Fモデルによる理論株価:1967円(10月13日by藤根靖晃)

 

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期 予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出 しております。

こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、 さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。 ※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、 レポート発行時に算出した値です。
※「アナリスト・インプレッション」に関する説明はこちらをご覧下さい。

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。