今週の注目レポート (5月15日)

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。

 

●トヨタ自動車(7203)【 1 → 2+ 】
「会社期初予想は従来通り保守的印象だが物足りなさが残る」
15/3期は前期比20%営業増益で着地。連結販売台数は北米、欧州で増加も日本、アジアでの悪化から前期比144千台減の8,972千台となった。しかし、原価低減、円安効果などで販売面の影響や諸費用の増加などを吸収し2桁増益。16/3期は販売台数減、為替逆風の想定だが営業微増益を計画。
予想ROE:13.0% PBR:1.6倍、来期予想PER:9.6倍、来期予想EPS成長率:14%
Fモデルによる理論株価:9,572円 (5月11日 by高田悟)

●富士重工業(7270)【 1 → 1 】
「主要北米中心に販売が好調で増益基調に変化なし、強気を継続」
15/3期の営業利益は前期比29.6%増となり、過去最高。円安進行に加え、北米中心に販売台数を前期から10.4%伸ばしたことなどが貢献した。また、「レガシィ」など新型車好調、「フォレスター」や「インプレッサ」などの息の長い販売堅調が台数増に寄与した。16/3期は新型車効果一巡などから、連結販売台数は微増の想定ながら、売上構成差等の改善、円安効果等により2桁営業増益、4期連続の増益を会社は計画。
予想ROE:26.4% PBR:3.2倍、来期予想PER:8.9倍、来期予想EPS成長率:7%
Fモデルによる理論株価:5,730円 (5月11日 by高田悟)

●サンデンホールディングス(6444)【 1 → 1 】
「自動車機器体質改善が進む、流通システム堅調も相まって伸び余地は大きい」
15/3期は主要2事業が揃って大幅増益となり全体で大幅営業増益。コンプレッサー販売台数増、HVACビジネス拡大、円安、海外での原価低減が自動車機器事業の増益に寄与。流通システム事業は上期中心にCVS(コンビニエンス ストア)向け店舗システムが増加したことなどが増益に貢献。
予想ROE:10.8% PBR:1.2倍、来期予想PER:8.4倍、来期予想EPS成長率:19%
Fモデルによる理論株価:688円 (5月13日 by高田悟)

 

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期 予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出 しております。

こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、 さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。 ※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、 レポート発行時に算出した値です。
※「アナリスト・インプレッション」に関する説明はこちらをご覧下さい。

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。