今週の注目レポート (2月10日)

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。

●デンソー(6902)【 1→1】
「計画下方修正も厳しい事業環境下で増益見通しを維持」
23/3期3Q累計(4-9月)は前年同期比15.6%増収、同4.6%営業増益となり、3Q(10-12月)が同13.3%増収、同16.1%営業増益となった。9カ月間累計、3Q単独ともに、車両生産回復、拡販、円安進行により大幅増収となり部材、物流費、エネルギー費上昇などの減益影響を合理化及びコストアップや生産変動等に対する対応力強化、増収に伴う操業度改善、円安効果等で吸収し営業段階で増益を確保した。23/3期通期営業利益計画を600億円下方修正。23/3期見通しは前回の前期比40.7%営業増益→同23.1%営業増益予想に変更。
予想ROE:7.2% PBR:1.4倍、来期予想PER:12.8倍、来期予想EPS成長率:33%
株価(2/10終値):7,304円 Fモデルによる理論株価:6,847円(2月6日by高田悟)


●スズキ(7269)【 2+→2+】

「四輪、二輪、マリンが揃って好調、計画を再度上方修正」
23/3期3Q累計(4-12月)は前年同期比32.6%増収、同82.0%営業増益となり、3Q(10-12月)が同32.7%増収、営業利益は同2.2倍となった。9カ月間累計、3Q単独ともに販売台数増(主要四輪車はインド、日本、アフリカで増加)、円安効果等により大幅増収となり、原材料高騰影響等を吸収し大幅増益となった。また、事業別は四輪、二輪、マリンが揃って大幅増収大幅営業増益となった。中間時点で上方修正した23/3期通期営業利益計画を再度200億円上方修正。
予想ROE:9.0% PBR:1.2倍、来期予想PER:9.8倍、来期予想EPS成長率:14%
株価(2/10終値):4,706円 Fモデルによる理論株価:6,055円(2月8日by高田悟)

 

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。
算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。