今週の注目レポート (1月8日)

2021/01/12

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。

●小糸製作所(7276)【 2+→1】
「電動車普及は同社に追い風となろう」
(1)中間時点で上方修正された21/3期同社計画にはなお上振れ余地があり、TIWでは3Q累計決算公表時点で再度上方修正される公算が大きいとみること、(2)22/3期、23/3期と増益基調をTIWでは見込むこと、(3)足元で脱ガソリン車の動きが強まり電動車普及が加速する可能性がでてきたが、EVを中心とした電動車普及はLEDヘッドランプ搭載拡大につながり、同ランプの開発、高機能化などで先行し強みを持つ同社に追い風になるとみること、(5)従来型に比べ高付加価値、高単価のLEDヘッドランプやADB(ハイビーム可変ヘッドランプ)などの搭載率拡大、拡販等により中期的に高成長と高収益維持が期待できること、などから投資評価は「2+」→「1」へ引き上げる。
予想ROE:6.5% PBR:2.4倍、来期予想PER:18.1倍、来期予想EPS成長率:86%
株価(1/8終値):7,080円 Fモデルによる理論株価:7,281円(12月28日by高田悟)

●ジーエス・ユアサ コーポレーション(6674)【 2+→2+】
「足元、堅調な株価にはなお上昇余地があるとみる」
同社株価はTIWが本年5月29日付レポートで新型コロナ禍でも業績の大幅悪化は避けられるとの見通し(自動車電池補修用堅調、産業電池電源受注好調、鉛価格下落見通しなどに基づく)から投資評価を「2」→「2+」へ引き上げて以降、55%上昇した。また、直近の11月24日のレポート時からも株価は23%上昇し、TIWの21/3期予想PERは34.9倍で既に株価指標面に割安感はない。ただし、次の理由から株価にはなお上昇余地があるとみる。投資評価は「2+」を維持。
予想ROE:3.4% PBR:1.4倍、来期予想PER:18.9倍、来期予想EPS成長率:85%
株価(1/8終値):3,235円 Fモデルによる理論株価:1,938円(12月29日by高田悟)


●ネクステージ(3186)【 2+→2+】

「20/11期はコロナ禍で2桁増益、21/11期は大幅増益を同社は計画(速報)」
7日、20/11期決算を発表。中古車販売を中心とした車両販売を主軸に保険、車検、整備、買取等を手掛ける同社業績は前期比10%増収、営業利益が同12.2%増の68.2億円となった。コロナ禍の厳しい事業環境下で20/11期は2桁増益、21/11期は大幅増益の計画となったことなどから堅調な株価には更に上昇余地があるとみるため投資評価は「2+」を維持する。8日開催の決算説明会、取材等を踏まえ、投資評価とともに見直し、後日、改めて公表したい。
予想ROE:18.5% PBR:3.6倍、来期予想PER:13.9倍、来期予想EPS成長率:29%
株価(1/8終値): 1,542円 Fモデルによる理論株価:1,373円(1月8日by高田悟)

 

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期 予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出 しております。
(詳しくは、以下のサイトをご覧下さい)〔http://column.ifis.co.jp/category/market/tiw
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、 さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、 レポート発行時に算出した値です。

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
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独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。

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