今週の注目レポート (8月28日)

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。

●日本光電(6849)【 2+→2+】
「1Qは海外が上振れ。株価の見方は従来通り」
21/3期1Qは国内は概ね会社計画線、海外は人工呼吸器や生体情報モニタが好調で上振れた模様だ。自社製品が伸びたことで粗利率は50%台を回復。新型コロナでは国内で営業自粛や買い控え等でマイナス影響があった一方、海外は特需的なプラス影響があり全地域で2桁増収で、TIW想定より強含みでの推移であった。会社側は通期業績見通しを今回据え置いている。国内では検査・手術の延期によりカテーテルやペースメーカーなどが1Qで減少したが、6月以降回復にあり、2Qは戻り基調が予想される。今後海外は反動減も想定されるものの、感染拡大の続く地域もあり医療機器の備蓄を進める状況も考えられる。通期で上乗せ余地が出てきたとTIWでは判断し、今回TIW予想を見直した。
予想ROE:8.8% PBR:2.7倍、来期予想PER:27.2倍、来期予想EPS成長率:9%
株価(8/28終値):3,620円 Fモデルによる理論株価:2,504円(8月24日by服部隆生)

●プレミアグループ(7199)【 2+→2+】
「新型コロナ禍で2桁増収増益を計画、増配を予想、右肩上がりの成長が継続」
21/3期1Q(4-6月)決算では主力のオートクレジット及び故障保証(ワランティ)取扱高が新型コロナ影響から前年割れとなり増加基調にあった取扱高の伸びが鈍化した。ただし、ストックビジネスの強みにより2桁増収、実質(一過性要因を除いたベース)で2桁増益となったことが評価できる。また、未定としていた通期計画を公表。新車、中古車市場低迷が想定される中で質重視、シェアを追わない戦略により取扱高は前年割れが前提もようながら2桁増収増益と右肩上がりの成長と増配を見込んだことがポジティブ。こうした中、PERなどでみれば株価指標面にも割安感があるため投資評価は「2+」(Outperform)を維持する。
予想ROE:31.7% PBR:4.2倍、来期予想PER:14.5倍、来期予想EPS成長率:-10%
株価(8/24終値):1,849 円 Fモデルによる理論株価:1,597円(8月24日by高田悟)

 

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期 予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出 しております。
(詳しくは、以下のサイトをご覧下さい)〔http://column.ifis.co.jp/category/market/tiw
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、 さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、 レポート発行時に算出した値です。

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。