今週の注目レポート (11月29日)

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。

 

●クレスコ(4674)【 2+→2+】
「上期は受注好調の中、収益性改善が進み2桁営業増益」
20/3期上期(4-9月)決算は2桁営業増益となったが、品質管理体制強化により、大きな不採算プロジェクトが発生せず、収益性改善が進んだことが評価できる。順調な計画遂行などから増益、増配を見込む通期計画達成の確度は高いとみる。また、IT投資のプラスの成長トレンドが続く中、開発人員不足という課題はあるが、ニアショア・オフショア開発の活用等でカバーし、TIWは21/3期以降も増益基調が続くとみる。更には20/3期TIW予想PER16.8倍など指標面にも成長銘柄として特段割高感がないため評価は「2+」を維持する。
予想ROE:14.4% PBR:2.8倍、来期予想PER:15.3倍、来期予想EPS成長率:10%
株価(11/29終値):3,630円 Fモデルによる理論株価:3,024円(11月25日by高田悟)

●ジーエス・ユアサ コーポレーション(6674)【 2→2+】
「産業電池電源が好調、通期利益計画据え置きは保守的」
20/3期上期(4-9月)決算では営業利益が鉛価格下落影響もあったとはいえ、産業電池電源販売が想定以上に好調で計画を上回ったことが評価できる。また、据え置かれた通期営業利益計画には上振れ余地が大きいとみる。更には21/3期は増益に転じるとみることに加え、株価指標面にも特段割高感がないため評価を「2+」へ引き上げる。
予想ROE:6.2% PBR:1.1倍、来期予想PER:12.9倍、来期予想EPS成長率:8%
株価(11/29終値):2,215円 Fモデルによる理論株価:1,771円(11月29日by高田悟)

●SOU(9270)【 新規→2+】
「海外進出で更なる成長へ期待」
ブランド品、時計、貴金属、骨董品の買取及び販売大手(中古ブランド品では2位)。特徴は自社運営の業者向けオークションを持ち、それにより商品回転日数が競合他社より圧倒的に短いことである。それにより資金制約及び価格変動リスクをヘッジしている。TIWはその点を評価し成長に対してボトルネックとなる資金負担軽減(資金負担の重い業者へ金融サービスも可能)、競合との競争回避(競合は同社プラットフォームの顧客でもある)につながり同社成長に期待が出来るため投資評価「2+」として新規カバーを開始した。
予想ROE:22.6% PBR:4.5倍、来期予想PER:15.2倍、来期予想EPS成長率:21%
株価(11/29終値):2,258円 Fモデルによる理論株価:1,946円(11月29日by山方秀之)

 

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期 予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出 しております。
(詳しくは、以下のサイトをご覧下さい)〔http://column.ifis.co.jp/category/market/tiw
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、 さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。 ※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、 レポート発行時に算出した値です。

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。