日経平均39,000円割れしたまま反発なく横ばいに推移中…再上昇の可能性は?~2024年3月15日版~

2024/03/15

 

日経平均株価が39,000円割れしたまま、なかなか反発しません。

先週、日経平均株価が4万円に到達したものの、そのまま上昇することなくなく、39,000円台に入り、今週からは38,000円台に突入しています。終値ベースで見ると、38,000円台は2/21に以来です。

そのようなこともあり、4万円に到達したときよりも「これからどうなるのか?」と不安に思っている個人投資家の方も多いかもしれません。

4万円到達のときに「バブル」や「天井」の言葉を使用していた人は、自分の予測が当たったと考えているかもしれません。

反対に、さらなる上昇を期待していた人にとっては、この失速とも取れる状況を、どのように判断して良いか難しいところかもしれません。

一時は順調に見えた日経平均株価や日本株ですが、今週の下落からの横ばいでの推移をふまえると、これからどのように推移するのでしょうか?

そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。

 

今週の株式市場動向


こちらをご覧ください。こちらは2024/3/1~2024/3/14の日経平均株価と株トレンド指数の状況です。

※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。

  • 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
  • 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
  • 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
  • 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
  • OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
  • RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

これらの指数をふまえると今週の株式市場は、先週と違って日経平均株価と株式市場全体が、”やや連動している週”でした。

そのようなこともあり、日経平均株価でだけで相場分析する人と、私たちのように株トレンド指数を使って相場分析する人では状況の捉え方に差異が生じたでしょう。

やはり今週で最も難しいのは「この停滞が何を意味するか」という点でしょう。例えば、日経平均株価だけを見ると、失速のように見えるかもしれません。

場合によっては「日本株市場が天井を付けた」と考えてしまうかもしれません。さらには「バブルが終わった」「これが下落への序章」と考えてしまうかもしれません。

何も根拠がないと言うと失礼な部分もあるかもしれませんが、日経平均株価4万円という見たことがない水準に到達したこともあり、根拠もなくそこかピークだとイメージした方もいるかもしれません。

しかし、これは先週の段階で株トレンド指数を見ても分かる通り、そもそも「今はバブルではない」ですし「天井の根拠もない」というのが現状です。

上昇傾向を示す天井指数がピークを示す水準に達することもなければ、下落傾向を示す底値指数の水準が上がることもありません。

つまり、今週の停滞は、まだトレンドらしいトレンドが発生していないものの、次のトレンドに転換するようなものではなく、あくまでも一時的な停滞だと考えられます。

なぜなら「押し目買い」が年間でも、とても珍しい水準まで上昇しているからです。そのようなことまあり、株トレンド指数を基準に相場分析する私たちでも、現状分析に多少難しさがあったかもしれません。

今週は、日経平均株価と株トレンド指数が、やや連動している状況でした。ただし、それは「押し目買い指数」を除いて考えた場合のことです。

通常、押し目買いは今週のような水準まで上昇することは年間でも珍しく、本当に高い水準でも「5」程度です。

それが今週は「40」「30」「20」と徐々に水準が下がりつつあるものの、異常値とも言える水準まで上昇しています。しかも1日だけではなく先週から高い水準を維持しています。

なお、この押し目買い指数は、株トレンド指数の中で、通常はそれほど影響がない指数です。飾りまではいきませんが、補助的な指数です。

しかし、その名の通り、株式市場全体が「押し目買い」の動きをする前に、この指数の水準が上がります。これまでも、押し目買い指数の水準が上がった後は、上昇する傾向が見られます。

よって、この押し目買い指数が異常値とも言える水準まで上昇している現状をふまえると、先週から今週に掛けては「上昇中の一時的な下落」と読み取ることができるでしょう。

つまり、先週から今週の停滞は「株式市場全体は上昇したいが、何かが重しになっていて上昇できない状態」だと判断できるでしょう。

もちろん、株式市場の動きに100%はありませんので、あくまでもその確率が高いということではありますが、ここを天井とせず、再上昇が期待できるでしょう。

さらに、異常値とも言えるような水準まで押し目買い指数が上昇していることをふまえると、再上昇の際は、日経平均株価が高値を大きく更新するような上昇があってもおかしくはありません。

それくらい大きくパワーを蓄積しているのが今週です。もちろん、何らかの材料が発生し外れる可能性もありますが、この停滞は下落への転換ではなく、押し目買い的な動きへの序章と捉えられるでしょう。

では、直近2ヶ月間の状況もふまえて、より現状を詳しく見てみましょう。

日経平均株価を基準に見ると、日経平均株価の理想的な上昇をしてきましたが、ここにきて下落し停滞しているように見えます。

また、依然としてトレンドらしいトレンドが発生しないまま小幅上昇を繰り返し、そこから小幅下落し停滞しています。

そのような動きをしていることもあり、引き続き長期保有をメインにしている投資家以外には、難しい相場環境が続いていると考えられます。

株トレンド指数を基準に見ると、日経平均株価4万円をピークに小さいものではありますが、上昇の勢いがなくなったようにも見えます。

しかし、今週の株式市場はあくまでも上昇傾向を示す天井指数の水準が低くなっただけで、代わりに「押し目買い指数」が大きく上昇しています。

水準としては、天井指数などが時々見せる、突発的な小さな上昇くらいの大きさです。

ただし、押し目買い指数は、そもそも大きくても「5」程度の水準までしか上昇しないことから、今週の水準は、押し目買いが株式市場の次の展開を決めるような動きをしていることが分かります。

日経平均株価だけでは、単なる停滞か失速のように見えますが、その裏側で株式市場全体は、押し目買いの動きをしようと準備していることが分かります。

押し目買いの動きは、戦略で考えるとミドルリスク・ミドルリターンですので、単なる上昇と違って、高い確率で、そのような動きになると想定されます。

そのようなこともありますので、週明けに押し目買いの動きをするかが注目でしょう。

補足として株式市場全体の需給バランスも見ておきましょう。タイムラグはありますが最新の 「投資主体別売買動向」を見ると、需給バランスは、以下の通りでした。

  • 外国人投資家:買い → 買いの勢いが弱まる
  • 個人投資家:中立 → 買い
  • 日本の機関投資家:売り → 売りが強まり「大きな売り」

タイムラグのあるデータなので、このデータが今週に当てはまるわけではありませんが、これを見る限り株式市場の需給バランスは「均衡よりは売りが強い」と考えられます。

よって、需給バランスからは「株価がやや下落方向に動きやすい」と読み取れます。ただし、楽観的に見れば均衡とも取れるバランスですので、先週のように横ばいになるのは、ここが大元として影響しているでしょう。

また、今週もその流れを組んでいますので、週明けにこの需給バランスに変化が出ると、株トレンド指数が示す通り、押し目買いの動きをしていくでしょう。

特に、日本の機関投資家が、年度末のせいか、いったんポジションを整理するような動きから「大きな売り」になっているように見受けられます。

この年度末の整理は、株式市場の動きに合わせるのではなく、自己都合で行っていますので、これも次に押し目買いの動きがあることを裏付けることかもしれません。

このように、先週もふくめ今週は日経平均株価だけを見ると、全く状況が分からず、「天井」や「天井からの下落」を意識したり、場合によっては「バブルの終焉」と考えてしまうかもしれません。

ですが、そもそもバブルと言えるような上昇トレンドは発生しておらず、通常の上昇トレンドもまだ明確に発生していません。また、底値指数が上昇していないことから、上値が重たいわけでもありません。

株トレンド指数を見る限り、今週の状況はあくまでも「押し目買いの序章」と捉えることができるでしょう。

週明けは、本当にそのような動きになるかに注目しながら、動向を見ていくと良いでしょう。

 

※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。

※2.本記事は2024/3/14時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。予めご了承くださいませ。

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この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) ー高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)ー

トレード歴12年以上の現役トレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。

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