2015年を振り返るキーワード「NISA」は順調に拡大(日本)

<今日のキーワード>2015年を振り返るキーワード「NISA」は順調に拡大(日本)

「NISA」は、少額投資非課税制度のことで、現在は1人当たり年間100万円までの金融商品に対する分配金や売買益が非課税となる制度です。「NISA」は2014年1月にスタートしましたが、2015年9月末時点で958万口座、買付額は5.9兆円に達しています。2016年には1月から非課税枠が120万円に拡大されるうえ、4月からは、「ジュニアNISA」制度が導入されるため、「NISA」の規模は今後さらに拡大する見通しです。

【ポイント1】累積投資額は5.9兆円に

規模は順調に拡大、若年層への普及が課題
■金融庁の調べでは、2015年9月末時点での「NISA」の口座数は958万、累計買付額は5兆8,666億円に達しました。買付額の内訳は、投資信託が3兆8,382億円で65%を占め、次いで上場株式が1兆8,933億円で32%などとなっています。

■口座数の伸びは鈍化していますが、買付額は順調に増加傾向をたどっています。ただし高齢層の占める比重が高く、60歳以上の構成比が、口座数では54%、買付額では60%を占め、若年層の拡大が今後の課題となっています。

【ポイント2】非課税枠増額で一段と拡大へ

買付額もさらに拡大
■11月には郵政3社の株式上場が行なわれ、個人の購入が目立ちました。この要因もあり、「NISA」の規模は、9月末時点に比べ、現状ではさらに拡大していると思われます。

■2016年には、1月から非課税枠が120万円に拡大されます。口座によっては、従来の年間非課税枠を使い切っているケースもあると考えられるため、その効果が期待されます。

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【今後の展開】4月からの「ジュニアNISA」制度導入に注目

■実質的な非課税枠の拡大
2016年4月からは「ジュニアNISA」制度がスタートします(口座開設は1月から)。19歳以下の未成年者を対象に、2親等以内の親族等が口座を開設し、年間80万円までの非課税枠が活用できることになります。実質的な非課税枠の拡大に相当し投資額の拡大が期待されます。

■投資年齢層拡大に一役
「ジュニアNISA」制度には、本人が18歳になるまで、原則払い戻しができないなど、種々の制約があります。ただし、成人後は自分で口座管理を行うなど、「NISA」の本来の趣旨の1つでもある、投資家層の拡大にも貢献し、今後重要な役割を果たすものと考えられます。

(2015年12月30日)

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