日銀は現行政策を維持、輸出と生産の見方を下方修正

日銀は現行政策を維持、輸出と生産の判断を下方修正

【ポイント1】現行政策を維持

輸出と生産の判断を下方修正

■日銀は、14日~15日の金融政策決定会合で、現行の「量的・質的金融緩和」の維持を決定しました。

■景気の基調判断は、「緩やかな回復が続いている」を据え置いたものの、新興国経済の減速の影響から、輸出と鉱工業生産を、「振れを伴いつつも、持ち直している」から「このところ横ばい圏内の動きとなっている」へ下方修正しました。また、物価の見通しは、「当面0%程度で推移する」との見方を維持しました。

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【ポイント2】日銀の新指数は上昇傾向

食料品などを中心に上昇

■日銀は7月の金融経済月報で、「生鮮食品を除く総合指数」からエネルギーを除いた新しい物価指数を独自に計算し、「生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数」として公表しています。

■この新指数の上昇率は、加工食品などを中心に値上げが続いたことから、3月以降上昇傾向を示し、「エネルギーを除いた物価の基調は改善傾向」という日銀の見解を裏付ける形となりました。

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【今後の展開】景気減速懸念が強まり、追加緩和の可能性が高まる

■黒田日銀総裁は会見で、物価については、「2%の目標に向けた基調に変化はない」と従来の見解を繰り返しました。ただし、達成時期については、「原油価格の動向により目標の2016年度前半頃は前後する可能性がある」との見方を示しました。

■また、輸出と生産の判断を下方修正したものの、中国経済については、「財政、金融政策の余地が大きく安定した成長が続く」とし、7-9月期の日本のGDP成長率は「プラス成長になるのではないか」と見通しました。

 ■足元の経済状況などから7-9月期はマイナス成長となる可能性が強まっており、比較的早い段階での追加金融緩和の可能性も高まっていると思われます。

 (2015年9月15日)

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