IMF世界経済見通しメモ(2021年1月)

2021/01/29

国際通貨基金(IMF)は1月26日、最新の経済見通しを発表しました。2020年、2021年の世界の成長率見通しを前回の予測(昨年10月)より上方修正しました(世界および主要国の見通しは図表1、2を参照)。米国や日本についても上方修正され、2021年下半期には2019年末の水準まで回復するとの予測が示されました。

公表文の主なポイントは以下のとおりです。

▣ 2020年、2021年の世界経済の成長率を上方修正

  • 2020年の成長率・・・下半期の勢いが予想以上に強かったことを反映し、マイナス5%と、前回の予測から0.9%ポイント上方修正。
  • 2021年の成長率・・・年後半にはワクチンの後押しを得て景気が加速するという期待と、いくつかの主要国における追加的な政策支援を反映し、前回の予測から3%ポイント上方修正。
  • 日米をはじめとした追加的な政策措置によって、2021-2022年に世界経済がさらに下支えされることが期待される。
  • 見通しについての懸念・・・新しい変異ウイルスによるものも含めて2020年末に見られた感染拡大や、ロックダウン(都市封鎖)の再開、ワクチンの流通に関するロジスティクス(物流管理)上の問題、接種率をめぐる不確実性。

▣ ベースライン(基本シナリオ)の想定

  • ワクチンと治療法がより容易に利用できるようになり、対人接触の多い活動の拡大が可能になるのに応じて、景気は2021年初頭に鈍化した後、第2四半期には勢いを増す。
  • 2021年夏には先進国と一部の新興市場国でワクチンが広く利用可能となり、2022年下半期までには大半の国でも利用可能になる想定。
  • 一部の国で発表されている2021年向けの大規模な財政支援は、経済活動の底上げにつながる。景気回復に伴って歳入が増加し歳出が減少することにより、2021年には多くの国で財政赤字が縮小すると予測。
  • 金融環境については、主要中央銀行は、2022年末までの予測期間を通じて現行の政策金利を維持すると想定。
  • 一次産品価格については、世界経済の回復を受けて、2021年に原油価格は2020年の低い水準から20%余り上昇すると予想されるが、2019年の平均は大きく下回ったまま。原油以外の一次産品価格も上昇。

▣ 各国間で回復に差

  • 先進国では、強力な政策支援が行われ、また、2021年夏にはワクチンが広く利用可能になると予想されていることを受けて、新型コロナ前の見通しと比較した国内総生産(GDP)の損失は他の国々よりも相対的に小さいと予測。
  • ただ、経済活動が米国と日本では2021年下半期に2019年末の水準まで回復すると予測されているのに対して、ユーロ圏やイギリスでは2022年に入っても2019年末の水準を下回ると見られる。
  • 新興市場国・発展途上国においても、力強い回復が促進されている中国と、その他の国々との間で、差が大きく広がる。石油輸出国と観光を基盤とする国では見通しがとりわけ厳しいものとなっている。

▣上振れ、下振れリスク

  • 上振れリスク・・・ワクチンの早期普及などによりパンデミックの収束がベースラインの想定よりも早まるという期待が高まり、企業と家計の景況感が改善するとし、世界GDPの水準は2021年にベースラインを約75%上回り、2022年にはベースラインからの差が約1%に拡大。
  • 下振れリスク・・・ワクチンの普及がベースラインに比べて順調に進まず、先進国でも新興市場国でも広く利用可能となるのが遅れ、ワクチンが利用可能となった後も接種への抵抗が大きくなると想定。もっとも、世界の経済活動は2021年にベースラインを約0.75%下回るが、2022年にはベースラインへの回復に向け反転を開始。

図表、スケジュール入りのレポートはこちら

https://www.skam.co.jp/newest_report/contents_type=9&type=env

 

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