来週の金融市場見通し(2017年3月13日~2017年3月17日)

■来週の見通し

来週は、米連邦公開市場委員会(FOMC)、オランダ総選挙、トランプ米大統領の予算教書の提出など、重要なイベントが予定されています。米連邦準備制度理事会(FRB)はFOMCで、追加利上げを決定するとみられます。オランダ総選挙では極右政党が優勢な状況。欧州で反欧州連合(EU)、反ユーロの動きが強まることには注意が必要です。トランプ氏の予算教書では、議会演説で概要が示された減税やインフラ投資などの詳細が判明するとみられます。予算教書は議会に対する提案であり、すべてが実現するとは限らないものの、市場の期待に応える内容であれば、安心感が広がる可能性があります。

◆株価 : 為替にらみ

FOMCなどの重要イベントを控え、様子見姿勢が広がる中、北朝鮮の地政学リスクが懸念されたことなどから、国内株は一旦軟調な動きに。ただ、ドル高・円安が進行したことを好感し、日経平均株価は大きく持ち直し。来週は、FOMCの利上げは織り込み済みも、ドル高地合いが続くと、国内株も買いが優勢になりそうです。トランプ氏の予算教書で、景気刺激策への期待が強まれば、一段高となる可能性も。ただ、材料出尽くしとなることや、欧州の政局不安には注意が必要です。

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◆長期金利 : 上昇は限定的

米利上げ観測を背景に米金利が上昇したことや、5年国債入札が不調に終わったことから、長期金利は一時0.09%と2週間ぶりの水準まで上昇。FOMCでの追加利上げは織り込み済みも、米国の利上げペースが速まるとの見方が広がると、国内金利にも上昇圧力がかかることが想定されます。もっとも、日銀が国内金利の上昇を抑制する姿勢を見せていること、国債買入オペの日程を事前公表し、オペをめぐる不透明感が後退していることは安心材料で、金利上昇も限定的とみられます。

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◆為替 : 米利上げは織り込み済み

ドル円は114円を挟んだもみ合いが続いていましたが、米国で利上げ観測が一段と強まり、115円台までドル高・円安が進行しました。米雇用統計で、雇用者数や平均賃金の伸びが、予想を大きく下回らない限り、FRBは来週のFOMCで追加利上げを決定するとみられます。FOMC参加者の政策金利見通しが引き上がると、年4回の利上げが意識され、一段とドル高・円安が進行する可能性も。欧州の政局不安や、米要人のドル高けん制などには注意が必要です。

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来週の注目点

米連邦公開市場委員会(FOMC) 3月16日(木)未明に発表

米連邦準備制度理事会(FRB)は今回のFOMCで、政策金利を引き上げる可能性が高いとみられます。

米国の景気は堅調で、たとえば2月のISM製造業景況指数は2年半ぶりの水準へ高まりました。また、雇用拡大が続き、インフレ率も足元、上昇傾向を強めています。さらに、主要な株価指数も史上最高値を更新しています。

良好な経済・市場環境を背景に、金融市場ではかなりの程度、今回の利上げが織り込まれています。そのため、実際に利上げが行われても直接的な影響は限られそうです。ただ、声明文や議長の会見で今後の利上げに関し積極姿勢が強調された場合には、米長期金利やドルの上昇が想定されます。

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