来週の金融市場見通し(2026年2月9日~2026年2月13日)
■来週の見通し
トランプ米大統領は1月30日、米連邦準備理事会(FRB)の次期議長にウォーシュ元FRB理事を指名することを明らかにしました。ウォーシュ氏は他の候補者と比べて金融緩和に消極的とみられます。他方、国内では8日投開票の衆院選で自民党が議席を伸ばすとの見方が優勢になっています。来週は衆院選の結果に加え、米雇用統計、米消費者物価指数(CPI)などの経済指標を確認しながら方向感を探ることになりそうです。FRB高官の発言や国内企業の決算発表も確認したいところです。
◆株価 :決算や米経済指標に注目
今週の日本株は、一進一退の動きとなりました。自民党が衆院選で大きく議席を伸ばすとの報道や米国の経済指標が市場予想を上回ったことが好感され、大きく上昇する場面があったものの、海外のハイテク企業の株価が急落したことを受けて、アドバンテストやソフトバンクグループなどが下落したことが重しとなりました。
来週は、国内の企業決算や米国の経済指標が注目されます。決算発表では、12日に予定されているソフトバンクグループが注目されます。同社の足元の株価はやや軟調ですが、好決算が発表されると株価が反発し、指数を押し上げるとみられます。また、雇用統計や小売売上高など米経済指標も相場を動かす材料なりそうです。景気の堅調さを示す内容となると、株式市場は好感する可能性があります。
◆長期金利 :居所を探る
今週の長期金利は、米景況感指数が米景気の底堅さを示したとして米長期金利が上昇したことや、10年国債入札が投資家需要の乏しいやや弱めの結果と受け止められ、一時2.265%まで上昇しました。ただ、30年国債入札が投資家の需要を集める順調な結果となり、需要の強さが確認されたことを受け、低下する動きになりました。
来週は、衆院選の結果などを確認しながら、居所を探ることになりそうです。衆院選で自民党が議席を伸ばすとの見方が優勢になっており、より財政拡張的な野党の主張を取り入れずに済むため、財政規律は大きく緩まないとの見方が出てきています。また、金利が市場が見込むターミナルレート(利上げの到達点)や利上げペースを十分に織り込んだ水準に達したとの見方が広がっていることも、一段の金利上昇を抑えそうです。
◆Jリート :長期金利の動きを注視
今週のJリート市場は、株式市場が振れ幅の大きい展開となる中、週後半にかけて堅調に推移しました。週末には、衆院選終盤の選挙情勢で与党が圧勝する勢いと報じられる中、選挙前にポジションを落とす動きや選挙後の一段の財政悪化懸念などもあり、やや値を下げて引けました。今週末の分配金利回りは4.629%(東証上場REITの予想分配金利回り、QUICK算出)となりました。
来週は、衆院選後の金融市場の動向を確認しつつ、方向感を探る展開を想定しています。「選挙は買い」とのアノマリーがあるものの、事前報道通りに与党が圧勝した場合、高市政権の積極財政が推し進められるとの思わくから、長期金利に上昇圧力がかかる可能性があります。但し、値下がりした局面では下値を拾う買いなども期待されることから下値も限定的になると見込んでいます。
◆為替:方向感を探る
今週のドル円は、上昇する動きになりました。高市首相が「円安だから悪いって言われるが、輸出産業にとっては大チャンスだ」などと語ったことから、市場では円安進行を容認したと受け止められたこと、またベッセント米財務長官が強いドル政策を常に支持していると表明したと伝えられたことから、ドル高円安が進行しました。
来週は、衆院選の結果や米雇用統計などを確認しながら、方向感を探ることになりそうです。衆院選で与党が勝利すると、高市首相の円安容認発言があらためて意識される可能性があります。ただ、ADPによる1月の民間雇用者数が予想を下回り、求人数は新型コロナ期であった2020年9月期以来の水準まで低下しており、米雇用統計で労働市場の軟化が確認されると、ドルの上値が抑えられることも想定されます。
◆米国株 :経済指標に注目
今週の米国株は、一進一退の動きとなりました。製造業の景況感を示す経済指標が市場予想を上回ったことが好感されて上昇する場面もありましたが、求人件数が減少するなど雇用の弱さを示唆する経済指標発表を受けて売りが優勢となる場面もありました。半導体株は、AMDが3日に発表した1〜3月期の収益予想が一部の投資家の高い期待を超えられなかったを受けて急落したことが重しとなり、軟調な動きとなりました。
来週は、雇用統計や小売売上高などの経済指標が注目されます。景気の堅調さを示す内容となると、株式市場は好感する可能性があります。また、新興の人工知能(AI)関連企業のサービスの普及が既存の情報通信(IT)企業の事業を脅かすとの見方が浮上していることから、AIに関する動向も注目材料となりそうです。
■来週の注目点
毎月勤労統計調査(12月) 2月9日(月)発表
毎月勤労統計調査によると、11月の実質賃金は前年比-1.6%と、11か月連続で減少しました。名目賃金は同+1.7%上昇したものの、食料品価格の高騰などで物価がそれ以上に上昇しているほか、当月は特別給与の一時的な下振れが影響しました。引き続き賃金の上昇が物価の伸びに追いつかない状況が続いています。
12月の実質賃金は、物価の高止まりは続くものの、概ねゼロ近傍での推移を見込んでいます。比較対象となる昨年12月の食料品価格の伸びが高かったことや、電気・ガス代補助金等が物価上昇率の鈍化に寄与する見込みです。
中国生産者物価、消費者物価(1月)2月11日(水)発表
12月の中国の消費者物価指数(CPI、総合)は前年比0.8%上昇と、約3か年ぶりの高い伸びとなりました。食品価格の上昇が指数を押し上げました。
1月のCPIは前年から横ばい圏での推移が予想されます。不動産市況の低迷や若年層を中心とする雇用環境の悪化が続くなかで、家計の節約志向は高まっており、物価の伸びは限定的になるとみられます。
図表、スケジュール入りのレポートはこちら
※本資料は、ご投資家の皆さまに投資判断の参考となる情報の提供を目的として、しんきんアセットマネジメント投信株式会社が作成した資料であり、投資勧誘を目的として作成したもの、または、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。
※本資料の内容に基づいて取られた行動の結果については、当社は責任を負いません。
※本資料は、信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、当社はその正確性、完全性を保証するものではありません。また、いかなるデータも過去のものであり、将来の投資成果を保証・示唆するものではありません。
※本資料の内容は、当社の見解を示しているに過ぎず、将来の投資成果を保証・示唆するものではありません。記載内容は作成時点のものですので、予告なく変更する場合があります。
※本資料の内容に関する一切の権利は当社にあります。当社の承認無く複製または第三者への開示を行うことを固く禁じます。
※本資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
しんきんアセットマネジメント投信株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第338号
加入協会/一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会

