日銀のETF買い、やめるなら今が好機。買入減額・売却時のシミュレーション。

2017/06/29

 <要約>
最近、日銀による金融緩和の「出口」が話題になることが増えた。出口とは金融緩和の縮小や金融政策の正常化を図ることだが、金融緩和策の目的である「2%の物価安定目標の達成」が見通せないなか「現実的でない」とする声が多い。低金利を維持することは必要だと思うが、筆者はETFの買入縮小(テーパリング)に着手するなら「今が好機」と考えている。

■なぜ「やめるなら今」なのか

日銀はETFを買う目的を「リスクプレミアムを下げるため」としている。簡単にいえば「投資家を楽観的にさせて株価を押し上げ、消費や設備投資を促し、物価上昇率を高める」ということだ。

確かに、日銀の異次元緩和で株価は大きく値上がりした。野田前首相が衆議院解散を宣言する直前に8,600円程度だった日経平均株価は2万円を回復した。ざっと2.3倍だが、株価を大きく押し上げた主な原動力は円安と企業努力であり、ETF買いの効果は限定的だ。

20170629

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