続・買ってはいけない!?外国人が大量に買った株 Part2:有望株の“傾向と対策”
■Part1:「 やっぱり買わなくてよかった」のおさらい
「外国人が大量に買った株」の“その後”を調べると、必ずしも他の銘柄より収益率が高いとは限らず、この傾向はアベノミクス以降も変わっていなかった。また、“その後”の収益率は銘柄によって大きな差があることも分かった。従って外国人投資家に単純に追随しても報われないが、この中から有望な銘柄を選ぶことができれば投資の参考情報として活用できるかもしれない。
■傾向1:ROEの改善度が高かった
2012年度に外国人の保有比率が大きく増えた75銘柄1を「その後の収益率」で25銘柄ずつのグループに分け、各グループの予想ROEとその改善度を見た。上位25銘柄は予想ROEが9.6%で高くないが、予想ROEの改善度が1.08倍で突出していた(図1、2013年5月末時点)。
一方、下位25銘柄の予想ROEは9.9%で最も高いが、予想ROEの改善度は1.01倍で前年度からの成長がほとんど見られなかった。この結果から、ROEの水準よりむしろROEの改善度が“その後”の株価に大きく影響する可能性が示唆される。
株式会社ニッセイ基礎研究所
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