ズームイン・インディア~混乱乗り越えインド市場は環境改善へ

2018/12/07
米国の断続的な利上げからトルコ危機と、インド市場は夏場以降厳しい投資環境が続きました。しかし、米国利上げの行方が見え始め、新興国経済への不安がひとまず落ち着くにつれ、改善が鮮明化してきました。

インフレ安定に向け、当局は強い内需をコントロール

18年7-9月期の実質GDPは前年同期比+7.1%でした。2年ぶりに+8%台の成長となった4-6月期から減速したものの固定資本投資が堅調で、内需は4-6月期を上回る成長となりました。堅調な国内需要が輸入増加をもたらし、純輸出(外需、輸出-輸入)が大きなマイナス寄与となり、これが成長率を押し下げました。

政府は、堅調な国内需要がインフレ率を高めるリスクに対応するため、一部の輸入関税を強化しました。また、RBI(インド準備銀行)も6月と8月に政策金利を引き上げ、年初の6.0%から6.5%となりました。それでも+7%台の成長を維持したインド経済の強さには、目を見張るものがあります。

201812071

米利上げ打ち止め気運で投資環境は好転

通貨ルピーは、米金利上昇やトルコ経済混乱の影響で、1月から10月にかけて対円で約16%下落しました。また、SENSEX◇指数は、トルコ危機をきっかけとした、新興国経済全般への不安が強まった8月下旬から10月下旬にかけて約15%下落しました。しかし、現在は、双方とも下落幅の半分程度を取り戻しています。

新興国の投資環境悪化の原因となった、米国での利上げに打ち止め気運が出て以来、市場は好転しています。インド経済は元々好調であるため、通貨、株価共に割安感が強まっていると見られ、当面は戻り歩調をたどることが期待されます。

201812072

アムンディ・マーケットレポートはこちら

http://www.amundi.co.jp/report/list.html

 

アムンディ・ジャパン株式会社
アムンディ マーケット・レポート   アムンディ・ジャパン株式会社
グローバル経済、金融政策、マーケットなどの動向、展望を、投資家の皆様に向けてタイムリーに分かりやすく解説します。本体であるアムンディ・パリからの経済、市場等の見通しも随時ご紹介します。
当資料は、アムンディ・ジャパン株式会社(以下、弊社)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたものではありません。当資料は法令に基づく開示資料ではありません。当資料の作成にあたり、弊社は情報の正確性等について細心の注意を払っておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。当資料に記載した弊社の見通し、予測、予想意見等(以下、見通し等)は、当資料作成日現在のものであり、今後予告なしに変更されることがあります。また当資料に記載した弊社の見通し等は将来の景気や株価等の動きを保証するものではありません。

アムンディ・ジャパン株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第350号
加入協会:一般社団法人 投資信託協会/一般社団法人 日本投資顧問業協会/日本証券業協会/一般社団法人 第二種金融商品取引業協会

このページのトップへ