英国の17年10-12月期GDP速報~ポンド相場の行方は?
2018/01/29
<投資信託>
- 実質GDPは前期比年率+2.0%でした。建設業が不振でしたが、製造業、サービス業が堅調でした。
- Brexit交渉の進展は良い知らせですが、離脱に先立って景気が減速していく予想は変わりません。
- 英ポンド相場はBrexit前の水準を回復しました。今後は交渉の進展度合いが相場に影響しそうです。
内需に明暗も主要業種がけん引
26日、ONS(英国家統計局)が発表した17年10-12月期の実質GDP(速報)は、前期比年率+2.0%でした。2期連続で加速しました。ユーロ圏と比べると成長ペースは低いものの、底堅く景気が回復し続けています。
主な業種別に実質GDPを見ると、建設業が3期連続マイナスでした。Brexit(EU〔欧州連合〕離脱)後の英国経済に対する不透明感で、建設投資が鈍化しているようすがうかがわれます。一方、主力のサービス業が堅調で、今回の成長率のほとんどに寄与し、内需業種では明暗が見られました。また、ポンド安(特に対ユーロ)の恩恵で製造業も堅調でした。
現在、Brexit交渉に進展が見られ、緩和条件なしにEUを離脱してしまう「ハードBrexit」の可能性が後退したとの見方が台頭し、一部に英国経済に対する楽観も見られます。しかし、離脱前に不透明感から投資中心に経済活動が減退し、18、19年は減速すると予想されます。
回復一巡
Brexit交渉の進展が好感され、ポンド相場は上昇が続いています。対ドルでは、Brexitを選択した国民投票(16年6月23日、現地)以前の水準をほぼ回復しました。対円でもほぼ同様です。
Brexit後の英国経済に対する不安はまだ払拭されていません。現在進行中の通商に関する交渉も難題が多く、ポンド相場は、実際の交渉の進展度合いが、相場に反映されやすい展開になると思われます。ここまでの、交渉の進捗が評価されたことによるポンド相場の回復はひとまず一巡し、一定の範囲を推移するレンジ相場に入っていくと見込まれます。
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