米国の17年10-12月期GDP速報~今後の市場の方向性は?

2018/01/29 <>
  1. 実質GDPは前期比年率+2.6%でした。前期から減速でしたが、内需が大幅に伸び、内容は良好です。
  2. 米国経済は今後も好調で、1819年共に+2%台の成長ペースが続くと予想されます。
  3. 景気拡大に沿って年3回程度の利上げが実施され、長期金利上昇、ドル高の方向が見込まれます

内容は7-9月期よりも良好

26日、米商務省が発表した17年10-12月期実質GDP(速報)は、前期比年率+2.6%でした。3期連続で+3%台になるとの予想もありましたが、届かず減速しました。

ただし、内容は7-9月期よりも良好でした。実質GDP成長率に対する、主な需要項目の寄与度を見ると、国内最終需要(個人消費+設備投資+住宅投資)は、7-9月期の+1.7%から+4.3%へプラス寄与が大幅に拡大しました。一方、純輸出(輸出-輸入)は、同じく+0.4%から-1.1%へとマイナス寄与に転じました。これは輸入の増加(寄与度のプラスマイナスが逆)によるもので、好調な内需の裏返しと言えます。18、19年も、米国経済は内需主導で+2%台の成長が続くと予想されます。先般可決された税制改革に加え、30日にもトランプ大統領が一般教書演説で表明する予定のインフラ投資計画も、何らかの形で実現し、米国の経済成長を支えると期待されます。

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市場は景気主導で展開か

現在、米国長期金利は、景気の堅調さを映して上昇傾向にあり、10年国債利回りは14年5月以来の2.6%台後半へ上昇しています。一方、ドル・円相場は足元ドル安・円高に振れており、1ドル108円台です。

アムンディでは、今後1年間では長期金利上昇、ドル高・円安を予想しています。米金融当局は、景気拡大を背景に利上げを継続し、今年は計0.75%(0.25%×3回)が見込まれ、長期金利も徐々に水準を切り上げると予想されます。また、ドル・円相場については、米国の景気実態の良好さが評価され、ドル高方向へ切り返すと見込んでいます。ただし、トランプ政権成立後の高値(118円台)を上回って円安が進行する可能性は高くないと見ています。

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