11月のISM景気指数について

2017/12/06 <>
  1. PMINMIはいずれも低下しました。ただし、依然として水準は高く、企業の景況感は良好です。
  2. 企業活動の勢いから見ると、10-12月期も+2%程度とされる潜在的成長ペースを上回りそうです。
  3. 景気面からドル安リスクは認められず、金融政策正常化を背景にドルは下支えされると思われます

相対的な高水準続く

ISM(全米供給管理協会)は、1日にPMI、5日にNMIの11月分を発表しました。PMIは前月比-0.5ポイントの58.2、NMIは同-2.7ポイントの57.4と、双方とも前月比低下しました。PMIの構成指標は、生産、新規受注指数といった、当面の活動については好調が示唆される一方、荷動きの活発さを見る納品指数は低下し、在庫環境が良好ながら、その度合いがやや低下した形です。一方、NMIの構成指標は、すべて前月比低下し、非常に好調な活動がひとまず一服した感があります。

過去の景気拡大期における平均的な水準は、PMIが53~54、NMIが55前後であり、前月比では低下したものの、PMI、NMI共に相対的な高水準を維持していることが分かります。10-12月期も+2%程度とされる米国の潜在的成長ペースを上回り、実質GDP成長率が3期連続で前期比年率+3%を上回る可能性も出てきたと見られます。

201712061  201712062

好調な景気がドルにはプラス

なお、アトランタ連銀が発表しているGDP Nowで見ても、10-12月期の実質GDP成長率は、NMIまでを織り込んだ12月5日時点で+3.2%と推計されています。

現在、景気面から大幅にドル安が進行する要素は少ないと見られます。また、好調な景気は、FRB(米連邦準備理事会)による金融政策正常化(利上げ、連銀資産の圧縮)に対する信頼感を高めており、ドルにとってプラスに働くと考えられます。

※各経済指標から経済成長率〔前期比年率〕を試算

201712063

アムンディ・マーケットレポートはこちら

http://www.amundi.co.jp/report/list.html

アムンディ・ジャパン株式会社
グローバル経済、金融政策、マーケットなどの動向、展望を、投資家の皆様に向けてタイムリーに分かりやすく解説します。本体であるアムンディ・パリからの経済、市場等の見通しも随時ご紹介します。
当資料は、アムンディ・ジャパン株式会社(以下、弊社)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたものではありません。当資料は法令に基づく開示資料ではありません。当資料の作成にあたり、弊社は情報の正確性等について細心の注意を払っておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。当資料に記載した弊社の見通し、予測、予想意見等(以下、見通し等)は、当資料作成日現在のものであり、今後予告なしに変更されることがあります。また当資料に記載した弊社の見通し等は将来の景気や株価等の動きを保証するものではありません。

アムンディ・ジャパン株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第350号
加入協会:一般社団法人 投資信託協会/一般社団法人 日本投資顧問業協会/日本証券業協会/一般社団法人 第二種金融商品取引業協会