インドネシア経済の現状と市場展望~17年4-6月期GDPより

2017/08/07
  1. 実質GDP成長率は前年同期比+5.01%でした。+5%前後の安定した経済成長が続きます。
  2. 政府支出の増加が一服する中、インフラ等の建設投資は依然活発、輸出も底堅さが続いています。
  3. 潤沢な外貨準備から通貨ルピアは安定して推移、株価は根強い好業績期待から底堅く推移しそうです。

政府投資と民間需要がバランスよく拡大

本日、インドネシア中央統計局が発表した17年4-6月期の実質GDP成長率は前年同期比+5.01%でした。1-3月期の成長率と同じで、+5%前後での安定した成長が続いています。

需要項目別の寄与度を見ると、個人消費が+2.7%、投資等が+1.7%、外需(輸出-輸入)が+0.6%でした。投資等は、ほとんどが固定資本投資の寄与によるものです。なお、産業別では建設業が堅調であったため、固定資本投資の動きと合わせると、インフラ投資等の建設投資が依然活発であることがうかがわれます。また、外需は輸出入ともに1-3月より伸びが鈍化しましたが、商品作物等を中心に輸出の底堅さが見られました。インフラ投資はもっぱら政府投資であり、民間需要とバランスよく成長したと見られます。

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経済パフォーマンスの良さが市場に好影響

インフレ率は目標圏内で推移しており、IMF(国際通貨基金)は18年もおおむね目標圏内で推移すると予想しています。実質GDP成長率は+5%台が予想され、当面は低インフレ、安定成長が維持されそうです。こうした中、ルピアは、好調な輸出による潤沢な外貨準備を背景に安定した推移が期待されます。また、通貨価値の安定や根強い好業績期待が好感され、株価は堅調です。予想PERも15倍台と割高感はなく、今後も底堅く推移すると思われます。

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