インドネシア、9カ月連続の政策金利据え置き
2017/07/21
<投資信託>
- 政策金利は4.75%、9カ月連続の据え置きです。経済は引き続き「インフレなき景気拡大」です。
- 米金融政策動向や、企業・銀行の整理統合による内需への圧迫などがリスク要因と認識されています。
- 景気はやや上振れの様相、外貨準備も潤沢であり、通貨、株価は引き続き底堅いと期待されます。
年後半は景気やや上向き
19-20日、インドネシア銀行(以下、中銀)の定例理事会が開かれ、政策金利であるBIレート(7日物レポ金利)は4.75%に据え置かれました。据え置きは9カ月連続です。
インドネシア経済は、引き続き「インフレなき景気拡大」が続いています。6月CPIは前年同月比+4.37%と、規制価格(公共料金等)の上昇で小幅に加速しましたが、コア指数は同+3.13%と19カ月連続の+3%台にとどまっています。中銀は、緩やかな引き締め姿勢を続ける米金融政策動向や、企業・銀行の整理統合が内需に与える負の影響をリスク要因として注目しています。ただ、景気は年前半に比べ、後半は上向くとし、17年の実質GDP成長率を+5.0~5.4%との予想を維持、インフレ率も目標圏内での安定した推移を予想しています。
海外からの順調な投資資金流入続く
通貨ルピアは、米金融政策のタカ派(金融引き締め志向)的な見通しが一時強まった7月上旬に対ドルで一時下落する局面がありましたが、すぐに値を戻し、1ドル13,300ルピア近辺で推移しています。代表的な株価指数のJCIはラマダン休暇明け後に史上最高値を付け、その後ルピア安を受けて下落しましたが、現在は下げ止まっています。
中銀によると、17年4-6月期の海外からの資本流入は43億ドルで、過去最高を記録しました。6月の外貨準備高は1,231億ドルで、前月比わずかに減少したものの、高水準を維持しています。「低インフレ・好景気」というインドネシアの投資環境の良好さや、外貨準備に裏打ちされた信用面のサポートもあり、ルピアは当面安定して推移し、株価は好調な企業業績予想も手伝って堅調な展開が続くと期待されます。
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