日銀金融政策決定会合について~インフレ目標到達時期を先送り

2017/07/20
  1. 19-20日に開かれた金融政策決定会合では、現行の金融政策手段がすべて据え置かれました。
  2. インフレ目標の達成時期を19年度頃に先送りし、緩和姿勢を粘り強く維持していくことが示されました。
  3. 為替相場、長期金利は、国内景気の改善を反映しつつも、外的要因に左右されやすいと見込まれます。

根強いデフレマインドをほぐすべく、粘り強く緩和を継続

19-20日に日銀金融政策決定会合が開かれました。長短金利操作付き量的・質的金融緩和を継続し、各種政策手段については、すべて現行継続が決定されました。

また、「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」が同時に発表されました。17、18年度の実質GDP成長率が上方修正される一方、インフレ率は17-19年度すべてで下方修正されました(いずれも中央値で)。

強力な緩和を続けているにもかかわらず、インフレ率がなかなか上がらない要因として、「賃金・物価が上がりにくいことを前提とした考え方や慣行」が挙げられています。これに対しては、需給ギャップの改善を通じて予想インフレ率が上昇していくよう、粘り強く緩和を続けていくことが改めて示されました。

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欧米の金融政策スタンスが左右する展開

今回の政策判断によって、為替相場、長期金利が大きく動く公算は小さいと思われます。4月半ば以降の金利上昇は、景気実態の改善を反映している面もあるものの、米国金利との連動性が強く、米国の景気、金融政策の行方に影響されそうです。為替相場もほぼ同様であり、日米の金融政策の方向性の違いが最近1カ月程度のドル高・円安傾向につながっていると見られます。短期的には、欧米の金融当局の要人発言などに左右されやすい流れが続くと思われます。

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