1月の雇用・物価情勢(日本)

2017/03/03
  1. 1月の失業率は前月比-0.1ポイントの3.0%でした。失業者数が約22年ぶりの200万人割れです。
  2. 1月のCPIコアコアは前年同月比+0.1%でした。底堅い内需、円高の影響一巡でプラス圏回復です。
  3. 雇用環境は今後も徐々に改善が見込まれ、賃金増加からインフレ率を押し上げていくと予想されます。

労働需給ひっ迫一服も雇用環境改善の方向は変わらず

本日、総務省が発表した1月の失業率は前月比-0.1ポイントの3.0%、16年7、9、10月と並ぶ95年以来の低水準です。失業者数が198万人と、95年2月以来の200万人割れとなりました。95年は「価格破壊」という言葉が流行した年であり、雇用面ではデフレ環境を脱しつつあります。

同日、厚生労働省が発表した求人倍率は、有効が前月比横ばいの1.43倍、新規が同-0.06ポイントの2.13倍となりました。新規求人数が前月比-2.9%と7カ月ぶりに減少したことが新規が低下した背景にありますが、16年12月が同+2.7%であったことから反動減と見られ、ひっ迫状態は一服したものの、雇用環境改善の方向は変わっていないと思われます。ちなみに、季節調整前の新規求人数は、初めて100万人を超えました(100万7298人)。

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雇用環境改善と表裏一体で底上げへ

同日、総務省が発表した1月のCPIは、コアコア指数が前年同月比+0.1%でした。16年9、12月とゼロを記録しましたが、再びプラス圏に回復しました。

教養・娯楽が12月の前年同月比+0.5%から1月は+0.9%、被服及び履物が同じく+0.6%から+1.1%と加速、家具・家事用品は-0.9%から-0.1%へマイナス幅が大きく縮小しました。内需が底堅いほか、円高による輸入品値下がりの影響が一巡してきたことが押し上げの要因と思われます。人手不足感が強まると同時に企業業績の好調が予想されており、雇用環境のさらなる改善が見込まれる中、賃金増加も今より鮮明化し、インフレ率は徐々に押し上げられていくと思われます。

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