ブラジル経済の現状と今後の市場展望~7-9月期GDP
2016/12/01
<投資信託>
- 実質で前年同期比-2.9%、前期比年率-3.3%でした。底打ちしつつも足元やや足踏みしました。
- 緊縮財政の影響などから回復には時間がかかり、プラス成長に転じるのは17年後半と予想されます。
- 株価、通貨共に堅調です。目先伸び悩みもありますが、景気後退脱出を見越して底堅く推移しそうです。
レアル高も影響か
IBGE(ブラジル地理統計院)が11月30日に発表した16年7-9月期の実質GDP成長率は前年同期比-2.9%でした。10期連続のマイナスで、厳しい景気後退が続きますが、マイナス幅は3期連続縮小しました。一方、前期比年率-3.3%と4-6月期(同-1.7%)から悪化しました。
前期比で見ると、4-6月期に11期ぶりにプラスに転じた固定資本投資が再びマイナスに転じました。また、在庫投資と輸入の減少が続き、典型的な景気後退期の需要構成です。輸出が2期連続で減少しました。今年早々からブラジルレアル(以下、レアル)が上昇傾向にあったため、輸出環境の悪化が企業活動にも影響した面があると思われます。緊縮財政等の影響から景気回復には今しばらく時間がかかり、17年後半になると予想されます。
不況下の株高、レアル高は続くのか?
景気後退、政治の混乱、対外的な信用の低下など、オリンピック開催国でありながら、ブラジルにとっては試練の年となりました。しかし、市場は株高、レアル高です。代表的な株価指数であるボペスパ指数は11月末時点で年初来+43%と、世界トップクラスの上昇率です。レアルの対円相場は同+11%で、世界的にも希少な上昇した通貨となっています。
景気後退がまだ続くほか、テメル政権も汚職疑惑等で不安定であり、目先は揺り戻しの株安、レアル安の局面があることは否めないところですが、17年中の景気後退脱出を見越した投資資金の流入が、相場を下支えすると思われます。
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